《対北朝鮮ビラ飛ばし、北朝鮮に確実に打撃》
南北軍事実務協議に出席した北朝鮮の代表は1月13日、韓国側にFAXを送り「対北朝鮮ビラ飛ばし国民連合が1月1日に京畿道臨津江で『反共狂症』に駆られて数十万枚のビラを飛ばして来た。ただちに極右保守団体を解散させ、主犯を厳罰に処することを求める」と要求して来た。
北朝鮮軍部は2008年10月28日にも南北軍事会談の北朝鮮側報道官の声明として「韓国の民間団体によるビラ飛ばしが今後も続いた場合、人民軍の断固たる実践行動も辞さない」と激しく非難した。
その後も北朝鮮当局は韓国側にビラ飛ばしを中止するよう何度も要求した。その際には脱北者団体や個人の氏名まで具体的に言及し「韓国側が解決に乗り出さないのであれば自ら行動を起こす」等と激しい表現を使っている。
1997年以前には韓国国防部が数十万枚のビラを飛ばしていた。廬武鉉(ノ・ムヒョン)政権下でさえも民間団体によるビラ飛ばしが行われていたが、最近はビラを飛ばしているのが脱北者であるため北朝鮮からの抗議も非常に神経質になっている。
脱北者がビラを飛ばすことによる影響はそれほど大きいのだろうか。
北朝鮮当局が風船ビラに過敏な反応を示すのには2つの理由が考えられる。
1つ目は民間団体によるアドバルーンを利用したビラ飛ばしが以前にも増して巧妙に、また規模も大がかりなものになっているからだ。そのため北朝鮮国内の広い範囲にまでビラが飛ばされているという。とりわけ黄海道地域は朝鮮人民軍の主力が配備されている。最前線でもあるこの地域は韓国政府によるビラ散布が中断され、大型の電光版が撤去されてからは外部との交流が断絶されている。そのため今はビラに対して無防備にある。
2つ目は、ビラを飛ばしているのが同じ北朝鮮出身の脱北者であるということの影響が想像以上に大きいという点だ。
韓国人が飛ばすビラであれば住民には誇張された宣伝とも受け取られるが、同郷人が飛ばすビラとなれば決して誇張とは考えないという。
北朝鮮消息筋によると
「脱北者団体が飛ばしたビラは黄海道を越え、時には平安南道南浦や平壌にまで飛んで来る」
という。また、
「昨年夏に南浦地域には大型の風船が数十個も飛ばされ、それによって大量のビラがばらまかれその影響で通りは大騒ぎになった」
という。
ビラには金正日(キム・ジョンイル)総書記の私生活が暴露され、北朝鮮の体制を強く非難する内容が書かれていた。これを受け、地域の国家保衛部は非常態勢に入った。南浦市国家保衛部はビラが飛んで来た地域の全ての住民に外出禁止命令を下し、ビラを全て回収した上で住民の通行を許可したという。黄海道の正方山周辺にある金総書記の別荘にもビラが飛ばされ、北朝鮮政府の幹部を刺激した可能性もある。
最近韓国に入国した元朝鮮人民軍幹部の脱北者は
「黄海道地域に駐屯する兵士たちは、脱北者が飛ばしたビラに大きな衝撃を受けている」
と語る。
この脱北者は
「金総書記の乱雑な私生活について書かれたビラを目にした兵士たちは、つらい心情にならざるを得ない。『将軍様はたとえ腹が減っても銃と爆弾で守らなければならない』と教えられている。その将軍様の私生活が信じられないほど乱れているという事実を知らされれば、激しい怒りを覚えて当然だ」
と語る。何度も繰り返し飛んで来るビラの影響で、朝鮮人民軍内部でも金総書記に対する忠誠心が揺らぎ始めているという。
黄海道地域の人民軍保衛部では韓国から風船が飛んで来た場合には兵士たちの外出を禁止し、ビラの回収が終わってから兵士たちの外出を許可しているという。
もしビラを見つけた場合には、一切目にすることなく保衛部に提出するよう命令が下されているが、ビラに書かれた内容に関心を持ち始めた兵士たちの目をごまかすような段階はもはや過ぎ去った。
平壌出身のある脱北者は
「過去に韓国政府が飛ばした大型の風船が平壌市内にまで飛んで来てビラがまかれたときには、平壌市民には理解出来ない内容が記載されていたためそれほど大きな影響はなかった。しかし今は正反対だ」
と語る。
北朝鮮の住民が最も関心を持っているのは最高指導者である金総書記の私生活だ。最近のビラにはその内容が詳しく記載されており、またそれ以外にも北朝鮮の住民なら誰でも理解出来る内容が数多く書かれているため、その影響も非常に大きくなっている。
現在もビラを飛ばす活動を続けている自由北朝鮮運動連合代表の朴相学(パク・サンハク)氏は
「北朝鮮にビラを飛ばすのは、情報が遮断された北朝鮮の人々に最低限の『知る権利』を与えることが自分の義務だと考えるからだ。金正日がいくら脅迫して来たとしても止めることは出来ない」
と述べた。
※人権蹂躙国家・北朝鮮に打撃を与えるビラ。
一人一人は非力でも、力を合わせれば戦うことが出来るのだ。
南北軍事実務協議に出席した北朝鮮の代表は1月13日、韓国側にFAXを送り「対北朝鮮ビラ飛ばし国民連合が1月1日に京畿道臨津江で『反共狂症』に駆られて数十万枚のビラを飛ばして来た。ただちに極右保守団体を解散させ、主犯を厳罰に処することを求める」と要求して来た。
北朝鮮軍部は2008年10月28日にも南北軍事会談の北朝鮮側報道官の声明として「韓国の民間団体によるビラ飛ばしが今後も続いた場合、人民軍の断固たる実践行動も辞さない」と激しく非難した。
その後も北朝鮮当局は韓国側にビラ飛ばしを中止するよう何度も要求した。その際には脱北者団体や個人の氏名まで具体的に言及し「韓国側が解決に乗り出さないのであれば自ら行動を起こす」等と激しい表現を使っている。
1997年以前には韓国国防部が数十万枚のビラを飛ばしていた。廬武鉉(ノ・ムヒョン)政権下でさえも民間団体によるビラ飛ばしが行われていたが、最近はビラを飛ばしているのが脱北者であるため北朝鮮からの抗議も非常に神経質になっている。
脱北者がビラを飛ばすことによる影響はそれほど大きいのだろうか。
北朝鮮当局が風船ビラに過敏な反応を示すのには2つの理由が考えられる。
1つ目は民間団体によるアドバルーンを利用したビラ飛ばしが以前にも増して巧妙に、また規模も大がかりなものになっているからだ。そのため北朝鮮国内の広い範囲にまでビラが飛ばされているという。とりわけ黄海道地域は朝鮮人民軍の主力が配備されている。最前線でもあるこの地域は韓国政府によるビラ散布が中断され、大型の電光版が撤去されてからは外部との交流が断絶されている。そのため今はビラに対して無防備にある。
2つ目は、ビラを飛ばしているのが同じ北朝鮮出身の脱北者であるということの影響が想像以上に大きいという点だ。
韓国人が飛ばすビラであれば住民には誇張された宣伝とも受け取られるが、同郷人が飛ばすビラとなれば決して誇張とは考えないという。
北朝鮮消息筋によると
「脱北者団体が飛ばしたビラは黄海道を越え、時には平安南道南浦や平壌にまで飛んで来る」
という。また、
「昨年夏に南浦地域には大型の風船が数十個も飛ばされ、それによって大量のビラがばらまかれその影響で通りは大騒ぎになった」
という。
ビラには金正日(キム・ジョンイル)総書記の私生活が暴露され、北朝鮮の体制を強く非難する内容が書かれていた。これを受け、地域の国家保衛部は非常態勢に入った。南浦市国家保衛部はビラが飛んで来た地域の全ての住民に外出禁止命令を下し、ビラを全て回収した上で住民の通行を許可したという。黄海道の正方山周辺にある金総書記の別荘にもビラが飛ばされ、北朝鮮政府の幹部を刺激した可能性もある。
最近韓国に入国した元朝鮮人民軍幹部の脱北者は
「黄海道地域に駐屯する兵士たちは、脱北者が飛ばしたビラに大きな衝撃を受けている」
と語る。
この脱北者は
「金総書記の乱雑な私生活について書かれたビラを目にした兵士たちは、つらい心情にならざるを得ない。『将軍様はたとえ腹が減っても銃と爆弾で守らなければならない』と教えられている。その将軍様の私生活が信じられないほど乱れているという事実を知らされれば、激しい怒りを覚えて当然だ」
と語る。何度も繰り返し飛んで来るビラの影響で、朝鮮人民軍内部でも金総書記に対する忠誠心が揺らぎ始めているという。
黄海道地域の人民軍保衛部では韓国から風船が飛んで来た場合には兵士たちの外出を禁止し、ビラの回収が終わってから兵士たちの外出を許可しているという。
もしビラを見つけた場合には、一切目にすることなく保衛部に提出するよう命令が下されているが、ビラに書かれた内容に関心を持ち始めた兵士たちの目をごまかすような段階はもはや過ぎ去った。
平壌出身のある脱北者は
「過去に韓国政府が飛ばした大型の風船が平壌市内にまで飛んで来てビラがまかれたときには、平壌市民には理解出来ない内容が記載されていたためそれほど大きな影響はなかった。しかし今は正反対だ」
と語る。
北朝鮮の住民が最も関心を持っているのは最高指導者である金総書記の私生活だ。最近のビラにはその内容が詳しく記載されており、またそれ以外にも北朝鮮の住民なら誰でも理解出来る内容が数多く書かれているため、その影響も非常に大きくなっている。
現在もビラを飛ばす活動を続けている自由北朝鮮運動連合代表の朴相学(パク・サンハク)氏は
「北朝鮮にビラを飛ばすのは、情報が遮断された北朝鮮の人々に最低限の『知る権利』を与えることが自分の義務だと考えるからだ。金正日がいくら脅迫して来たとしても止めることは出来ない」
と述べた。
※人権蹂躙国家・北朝鮮に打撃を与えるビラ。
一人一人は非力でも、力を合わせれば戦うことが出来るのだ。