《もしものときはやっぱり身内?金総書記の現地指導に金敬姫・張成沢夫妻の同行回数増加》
最近、金正日(キム・ジョンイル)総書記が現地指導を行う際、妹の金敬姫(キム・ギョンヒ)軽工業部長とその夫の張成沢(チャン・ソンテク)行政部長が夫婦揃って随行するケースが急増している。昨年、金敬姫・張成沢夫妻が金総書記の現地指導に同行した回数は北朝鮮の公式報道を基準にすると12回。このうち10回は貨幣改革以後の昨年12月に行われた。今年に入ってからは6回同行している。
2月9日夜、朝鮮中央通信が金総書記の咸興2・8ビナロン連合企業所(ビナロンは合成繊維)の現地指導を報じた際も「金敬姫部長と張成沢部長が同行した」と伝えた。
韓国政府当局者は
「最近の金総書記の現地指導写真や動画を見ると、金敬姫・張成沢夫妻がほとんど例外なく登場する」
と語った。
金総書記の唯一の同腹として血肉を分けた金軽工業部長は2003年9月の最高人民会議第11期代議員たちとの記念撮影を最後に姿を見せなくなったが、昨年6月に咸鏡南道の共同農場を訪問した際に再び姿を現した。
北朝鮮消息筋によると
「空白の期間中、金敬姫氏はアルコール中毒やうつ病に苦しんでいた」
という。これに夫・張行政部長との不仲や長女のチャン・グムソン氏の自殺が重なった。
韓国国防研究院・安保戦略研究センターの白承周(ペク・スンジュ)センター長は
「金総書記は脳出血で倒れたあと、『信じられるのは家族だけ』と考えているようだ」
と語った。
また、韓国慶南大学の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は
「老いた証拠」
と語った。
「金王朝」の権力世襲過程で、少なくとも家族は裏切らないだろうという信用が下敷きになっていると考えられる。
また、金総書記が現地指導中に突然死去したり、意識不明に陥ったりした場合に「遺訓のでっち上げ」という非難が出ることを防ぐために金敬姫・張成沢夫妻を同行させているという分析も出ている。後継者と考えられて来たジョンウン氏はまだ20代半ばのため、金総書記の身に突然問題が発生した場合に「遺訓統治」は避けられない。その際、側近たちの間で話が食い違えば混乱が生じるおそれがある。
北朝鮮消息筋は
「家族2人で遺訓を聞いておけば、でっち上げという非難は出ないだろう」
と語った。
※目の前の倒す相手は、昔よりも年老いてる。
張行政部長については過去の【みんな生きている】をご覧下さい。