エドガーの作戦
ヨーロピアンリーグ準々決勝で再びFCバルセロナと対戦することになったグレートブリテンは、初戦で2-1とリードしたものの、終盤に逆転されて2-3で落としてしまう。
ヨーロピアンリーグ準々決勝HOME
序盤から攻めるグレートブリテン。
「前にやった時だって差は無かったんだ。自信を持って攻めるぞ」
CKからモーアが頭で落としてスティーヴン・マクマナスがシュート。FCバルセロナGKオリピネリに止められるが、ボールはこぼれている。アンディ・ジョンソンが押し込んで、グレートブリテンが先制した。この段階でベスト4に近付いたのはグレートブリテンだ。
更に左からエドガーが右にいるダレン・アンブローズにフィード。ボールが渡ると、なぜか静止するアンブローズ。そこに、バルセロナの選手が二人でボールを取りに行く。
マリッシュ「なにっ?! まさか、あいつが?」
近くまで来られたところでアンブローズは走り出して加速。勢いに乗ってドリブル突破した。構えるオリピネリ。
マリッシュ「まさか、初戦の俺のプレイを再現しようと言うのか。エドガーならともかく、あいつが仕掛けるなんて」
アンブローズは更に加速した。
オリピネリ「なにっ?!」
マリッシュ「オリピネリ、奴はすぐにシュートを打ってくるぞ!」
マリッシュが言うより早く、アンブローズはシュート。これが決まって、グレートブリテンが2-0と差を広げた。
【回想】
試合前、控室にて
エドガーがアンブローズに話しかけていた。
エドガー「向こうは私がマリッシュが初戦で見せたあのプレイを真似してくるのは想定していると思います。だが、クロスの上手いアンブローズさんがマリッシュのプレイをしてくるとは思わないはずです」
アンブローズ「成程な。それで、俺にマリッシュの真似をしろと」
エドガー「必ず、それが有効になる場面が来るはずです。上手くいけば1点は計算できます」
【回想終了】
アンブローズ(エドガー、お前ほどの天才もそうはいないだろうぜ)
これで勢いに乗ったのかグレートブリテンは更に攻め立てる。ダレン・ベント、中央にスルーパス。アンディ・ジョンソンが抜け出してドリブル突破からシュートを放った。
しかし、オリピネリが体を張って止める。
CKからモーアが頭で落として、今度はパーカーがスライディングボレー。
オリピネリ「これ以上、点はやらない」
オリピネリ、正面でがっちりキャッチ。
そして、FCバルセロナの反撃。マリッシュが右からドリブルするが、困惑していた。
マリッシュ(くそっ。奴ら、俺がどんなプレイをしてきても対応できるようにしている)
モーア(マリッシュ、君のことは随分と研究させてもらった。君さえ押さえればバルセロナの攻撃力は半減する。イングランドの守備サッカーを見せてやるさ)
マリッシュは仕方なく右にパスを出した。