【2006-2007年10月後半】
スペイン2部所属クラブが全て出場するスペインプライムカップ予選に初出場する。本選に勝ち進んでも、スペイン1部のクラブと対戦が決まっており、運が悪ければFCバルセロナやレアル・マドリードといった世界トップクラスの強豪と当たると、ほぼ敗退するため、ここを敢えて敗れ、スペインクラブカップに回り、優勝を狙って高確率で賞金加算を狙うクラブも少なくないが、これも戦略の一つだ。
カルロスに取材陣が殺到していた。本来なら敢えて敗退するのか?という質問を投げかけるところだが、記者たちはカルロスの性格を知ってか、逆の質問をしている。
記者「やはり、予選を通過して、プライムカップ優勝が目標ですか?」
カルロス「無論だ。私は始める前から負けるような勝負をするのは好まない」
記者「1回戦でFCバルセロナやレアル・マドリードと当たることも考えられますが、その時の対策などは、既に立てておられるのでしょうか?」
カルロス「まだ決まってもいないことに対策など立ててない。今は目の前の試合に勝つだけです」
その時は、その時に考えるといった感じだ。
スペインプライムカップ予選
シェレス 0-2 カラオラCF
(得点) 27分 パウル・ジャーンズ(カラオラCF)
56分 アリエン・ホールマン(カラオラCF)
(警告) 54分 ミケル・エチャベ(シェレス)
58分 ケメル・ブラニ(カラオラCF)
72分 ブラニスラフ・バジッチ(シェレス)
ニノのセンタリングからジャーンズが左上にゴールを決めて先制。56分にはCKのクリアボールをベテランのパラシオスがエリア内へ大きくボールを入れ、エリア右にいたホールマンのスライディングボレーで追加点。2-0でシェレスを下し、初年度で初のスペインプライムカップ出場を決めた。
スペインリーグディビジョン2・第15節
カラオラCFの買収に失敗したエストデーラ氏が、同じカラオラのクラブで昨季3部2位のCAカラオラを買収。今節はライバル対決である。
雨が降っている。試合は、20分にパス・サリエギのグラウンダーは、GKティングリーに当たりながらもゴールへ入り、CAカラオラに先制される。ここで、スタンド観戦していて両脇に秘書がいるエストデーラ氏は興奮のあまり、両手を高々と上げ、右にいる秘書に指でピッチを指す。しかし、前半アディショナルタイムにジャーンズがダイビングヘッドを左に決めると、59分にはニノのパスから、またもジャーンズが決めて逆転。この時、エストデーラ氏が顔を真っ赤にして両手で頭を抱えながら怒りを込み上げさせていたのは言うまでもない。更に64分、直接FKでハットトリックを狙うジャーンズだったが、クロスバー直撃でならず。試合は、このまま2-1でカラオラCFが勝ち、これでリーグ4連勝。
CAカラオラ 1-2 カラオラCF
(得点) 20分 パス・サリエギ(CAカラオラ)
45分 パウル・ジャーンズ(カラオラCF)
59分 パウル・ジャーンズ(カラオラCF)