九大伊都キャンパス新中央図書館の中央吹き抜けの壁面には、九大OBで中国の文学者、詩人、戦後は中華人民共和国の要職を務めた郭沫若(1892年~1978年)の揮毫した扁額が展示されています(上の写真です)。
「実事求是」と書かれています。この言葉は、事実の実証に基づいて、物事の真理を追求するという、中国清朝の考証学の学風だそうですが、言葉の起源は遠く漢代にまで遡ることができるそうです。郭沫若は大正時代に日本に留学し九州帝国大学医学部を卒業しています。九大在学中には医学を専攻するかたわら、文学方面の才能を発揮し創造社という文学サークル運動を展開していました。写真の扁額は、戦後の昭和30年に九大を再訪した際に揮毫されたそうです。
こちらに実際に書き込んでいる当時の写真が紹介されています。⇒ http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2009-08/19/content_18363819_2.htm