納豆の日
今日七月十日は「納豆の日」である。もともとは、納豆の消費が少ない関西に納豆を普及させることが目的で、1981年に関西納豆工業組合が定めたものらしいが、1992年に全国納豆組合連合会が改めてこの日を「納豆の日」とし、全国化したという。
茨城県は納豆が名産品の一つで、県のゆるキャラは納豆の化身「ねばーるくん」である。
しかし、生産量は僅差で1位を宮城県に譲り、所帯当たり消費量首位奪還を目指す水戸市は、昨年3位にとどまった。しかし、全県的に個性的な納豆が各地で作られ、50種類を数えるという。
わたしはずっと以前に、豆腐は入れ物におさまっていて納豆は豆が腐っているので、納豆と豆腐は日本に入ってくるときに名前を取り違えたのではないかと想像したことがあったが、これは全くの誤解であった。
納豆の発酵に使われる納豆菌は高温に耐える性質があり、組織培養などで培地を熱滅菌しても混入する恐れがあるので、培養実験をするときには納豆を食べてこないようにと学生の時指導された。
納豆はその臭みから、外国人には敬遠される。JICAの仕事でパラグアイに行ったとき、ダイズの研究者に、「ダイズの専門家たる以上納豆を食べられないとは何事であるか」と、日系移民の方々が作った納豆を食べさせようとしたが、口の中に入れたとたんに吐き出し、受け付けてくれなかった。留学生の多くは、最初は拒否反応を示したが、いつの間にか納豆を好んで食べるようになっていた。
前にも書いたことがあるが、納豆用の大豆は小粒である。煮物をするとき小さく刻んだ方が早く煮えるのと同じ理屈で、体積当たりの表面積は小粒なほど大きくなり、納豆菌の内部への侵入が容易になる。だから、大粒ダイズで納豆を作るときはひきわりにする。
わたしは毎朝納豆を食べている。ひいきのブランドは「ふわりん」で、名前のごとく柔らかでかき回しやすい。これに小魚、刻みネギ、もずく、時によりひじきの佃煮をトッピングして食している。健康になるような気がしている。
STOP WAR!