恥
東京都知事選挙が終わった。
大方の予想通り小池百合子さんが圧勝した。鳴り物入りで応援した蓮舫さんの惨敗は、立憲民主党にとって大きな反省材料だろう。電子情報を駆使した41歳の石丸伸二さんの躍進は、政治に新しい何かを感じさせてくれる。60%を超えた投票率が若者の選挙権行使によるものならうれしいが。
今回の選挙、56人が立候補し、そのうち22名が同一党派に所属していた。一つのポストを同一党派の候補者が公職選挙で争うなんてことは、そもそも論理的におかしな話だが、この党派はそんなことは百も承知でやっているのだろう。
公職選挙法では、選挙公報、公共放送による政見放送、ポスターの掲示場所が、候補者に無料で提供される。これを売買の対象にしても法律違反ではないそうである。
ポスターの掲示スペースを広告用に売ったという話を聞いた。こういう連中に「恥ずかしくないのか」と難詰しても、「蛙の顔になんとやら」であろう。彼らは「恥」を捨ててかかっているのだ。
アメリカの文化人類学者ルース・ベネディクトはその著書『菊と刀』の中で、日本文化を「恥の文化」と称した。彼女はそれを誉め言葉として使ったわけではないが、わたしは「恥」についての日本人の感覚はやはり美徳といっていいと思う。
そもそも「恥」という感覚は、進化の過程で他の動物から隔てる特有の性質として人類に出現したものである。チンパンジーは恥ずかしがったりしない。集団として進化してきた人類にとって、集団の維持に「恥」は必須のものだった。
人類から「恥」が欠落したら、それは人類社会の混乱と消滅をもたらすだろう。
やっぱり彼らに言いたい。恥を知れ!
痛 風
2週間ほど前、朝起きたら足の親指の付け根に痛みを覚えた。
整形外科でレントゲン写真を撮ってもらったが、骨折はしてないという。鎮痛剤を処方してもらって過ごしていたが、痛みは引かず、親指の付け根が赤く腫れてきた。
もしやと思い、インターネットで調べてみると、典型的な痛風による腫れの様相である。
休み明けの今日、さっそく内科医の診察を受けた。
ドクターは一見して、「痛風ですよ、立派な痛風だ。」と宣わった。痛風に立派や貧相があるのだろうか。
痛風の治療は痛いときは鎮痛剤を飲み、ひたすら腫れが引くのを待ち、それから尿酸を少なくする薬を飲むのだそうだ。
従来尿酸値は高めに推移していて、このところ上限値を下回っていたので安心していたのに残念である。
せんだっては糖尿病。88歳にしての初体験とは。もって瞑すべし。
STOP WAR!