テレビ画面を撮影
昨日,一昨日の晴れ間に,菜っ葉,ダイコンの類の撒きつけが終わり,今日は雨をいいことに,骨休みの一日としゃれこみ,映画をビデオで楽しんだ。
クリント・イーストウッドが製作,監督,主演の『運び屋』。2018年に公開された時,クリントは88歳であった。マカロニウエスタン,『ダーティー・ハリー』でスターダムを登りつめ,70歳過ぎて,『ミリオン・ダラー・ベイビー』,『父親たちの星条旗』,『硫黄島からの手紙』など, さらに80歳を過ぎて『ハドソン川の軌跡』など,大作を製作・監督あるいは主演し,クリント・イーストウッドは老いを知らぬ活躍をしている。91歳を迎えた今年も,『クライ・マッチョ』で製作・監督・主演を務めているらしい。
『運び屋』は,『グランド・トリノ』や『人生の特等席』と同様に,クリントの老いそのものをにじませた演技を見せてくれる,肩の凝らないコメディー調の娯楽作だ。
花の栽培に打ち込み過ぎて,家族から見放された90歳の老人アールが,ふとしたことから,その生真面目さと無事故無違反の運転歴を見込まれて,麻薬の運び屋にやとわれ,大金を手に入れ,差し押さえられていた農場を取り戻し,退役軍人クラブ再開の資金を提供し,孫娘の結婚披露宴の費用を負担する。
一方,警察サイドはこの麻薬運搬経路の摘発に,腕利きの捜査官を投入する。 捜査官は,捜査中にアールとクロスオーバーするが,善良そうな老人を全く疑わない。
結末は,これからご覧になる方もおいでだろうから,省略しよう。
エンディングに流れる,”Don’t let the old man in”が素敵で,涙が出そうになった。ちょっと長いが,歌詞の和訳をここに記す。
老いを迎え入れるな
もう少し生きたいから
老いに身をゆだねるな
ドアをノックされても
ずっと分かっていた
いつか終わりが来ると
立ち上がって外に出よう
老いを迎え入れるな
数え切れぬ歳月を生きて
疲れきって衰えたこの体
年齢などどうでもいい
生まれた日を知らないのなら
妻に愛をささげよう
友人たちのそばにいよう
日暮れにはワインを乾杯しよう
老いを迎え入れるな
数え切れぬ歳月を生きて
疲れきって衰えたこの体
年齢などどうでもいい
生まれた日を知らないのなら
老いが馬でやって来て
冷たい風を感じたなら
窓から見て微笑みかけよう
老いを迎え入れるな
窓から見て微笑みかけよう
まだ老いを迎え入れるな
(映画字幕から引用)