今朝8時から,BS4でわたしの母校,長野県松本深志高校にまつわる番組が放映された。高校時代の友人が知らせてくれ,観ることができた。
NNNドキュメント『ホームルーム~伍朗ちゃんのいる教室~』という番組で,1976年深志高校卒業の3年8組の生徒たちが,担任だった山本伍朗先生を囲んで続けていた「ホームルーム」を報じたものである。
山本先生も深志高校の卒業生でわたしの2年先輩にあたる。生徒たちは先生のことを「伍朗ちゃん」と呼ぶ。この呼び方に,教師と生徒の関係を超えた,人間的な親しみと敬愛を感じる。「ホームルーム」のきっかけは,古希のお祝いの希望を卒業生がきいたところ,「教壇に立たせて欲しい。」と先生に言われたことだったそうだ。以来9回にわたって「ホームルーム」が開かれ,そのたびに先生がテーマを決めて話され,また卒業生も教壇に立って自分の仕事や思いを語る。終了後は,それぞれが感想を書いて写真をつけて先生に渡す。極めて濃密な時間を過ごしている。さらに,その模様を現役の放送委員会の生徒が記録する。
わたしはここに教育の真髄を見る気がする。そして,このような歴史を作ってきた,先輩と後輩を心から誇りに思う。
伍朗先生は「教壇に立つのがライフワークだ」といわれる。ご自宅の机に積まれた書籍の山から,なおも研鑽を積まれてご自分の思想性を高め,それを「生徒」にぶつけようようとされるお姿がうかがわれ,わが身への励ましになった。残念ながら伍朗先生は,2020年の「ホームルーム」を目前にして,10月にお亡くなりになった。死の床から3年8組の卒業生に送った言葉,「私が見ているモノが全てだ。他のだれも見ることができない。私だけが真理と相会うことができる自由である。そこが人間の自由なんだと。」死を前にしたこの透徹した言葉。襟を正したい。そして,伍朗先生のご冥福をお祈りする。
写真はいずれもテレビの画面を撮影
コカリナを吹きました
K先生門下による「お楽しみ会」に参加した。それぞれが思いを込めて,コカリナを演奏した。私も2曲吹いた。ちょっと間違えたが,楽しかった。