絆
丸川五輪担当大臣が,東京オリ/パラの開催意義について,「絆」という言葉を使っていた。この人がこの言葉を口にするとどうも薄っぺらに聞こえるが,それはわたしの偏見のせいかも知れない。
広辞苑によれば,「絆」は「猫・犬・鷹など動物をつなぎとめる綱」が本来の意味で,転じて「断つに忍びない恩愛。離れがたい情愛」のように使われることになったようだ。2011年の東日本大震災以来この言葉は人口に膾炙されるようになり,「人と人とのつながり」あるいは「連帯」という意味で用いられている。
水泳の池江選手に,ネット上で「オリンピック出場を辞退せよ。」のような言葉が寄せられ,それに対して池江選手は「オリンピックの中止を求める声が多いことも知っているし,当然のこととは思うが,自分には変えることはできない。オリンピックがあればそれに出場し,延期になれば次をめざすだけだ。」と,悲痛ともとれる気持ちを表明していた。
オリ/パラが,アスリートたちにとって,本来の意味での「絆」でなければいいが。
マルチ
ナス科三兄弟に枯れ草でマルチを施した。マルチ(mulch)は植物の根元を藁や枯れ葉で覆うという意味だが,今はビニールを畑に敷くと考えるのが普通だ。わたしは家庭菜園でなるべく石油製品を使わないように心がけているので,本来の形でのマルチを行っている。材料は草を刈り取れば容易に供給されるし,土の表面を覆って雑草を抑え,水分の蒸発と夏季の地温上昇を緩和してくれる。土に接する面は腐植となって土壌有機物の補強となる。