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915 ひじきの日

2012-09-15 00:08:42 | 雑記

 海藻と海草

★「海藻(かいそう)」とは、海中に生える藻類を指し、花は咲かず、胞子によって子孫を増やす。多くは食用とされ

、波当たりが強い岩礁海岸に生育する。根・茎・葉の区別はない。一部には、それらしい見かけ状の分化は見られ

る。例えば根(仮根)は、栄養吸収のためではなく、岩などに付着するための根である。大部分の海藻は、海底の

岩の上だけに生え、砂泥底にはほとんど生えない。藻類は色の違いにより分類され、太陽の光が届く量に左右さ

れ、浅ければ緑色、深くなるにつれ褐色から紅色に変化する。

*緑藻(りょくそう)類・・・アオサ、アオノリ

褐藻(かっそう)類・・・コンブ、ワカメ、ヒジキ、モズク

*紅藻(こうそう)類・・・アサクサノリ、テングサ 

★「海草(かいそう)」は、花が咲いて、種子をつくって繁殖する。区別のため「うみくさ」と読むこともある。根・茎・  

葉の区別があり、茎は地下茎として横に這うものが多く、葉を水中に伸ばし、根は泥の中に広がる。したがって、

大部分の海草は砂泥底の区域に生育する。海草として、アマモがよく知られている。ジュゴンや白鳥の餌となる  

。アマモの森(アマモ場)は、小魚の隠れ家や魚の産卵場になり、「海のゆりか」とも呼ばれ、重要な働きを担  

っている

 ヒジキ

(1)鹿尾菜(ひじき)の名前の由来・・・はっきりしないが、古名はひじき藻、伊勢物語で、在原業平(ありはらの  

なりひら)が二条の后に、平安京では貴重な「ひじき藻」を贈るついでに次ような歌を付けた。

「思ひあらば 葎の宿に 寝もしなむ ひじきものには 袖をしつつも」 

 意味:私を本当に思ってくださるならば、葎(むぐら)の生い茂る粗末な家でも一緒に寝てほしい。ひじき藻では

ないが、引き敷いたものには袖をしてでも。「ひじき藻」と「引敷もの」が掛詞になっている。

 ひじきは漢字で「鹿尾菜」と書くことがあるが、「鹿には尾がなく、短い黒毛で、この海藻に似ているので、こう

いう名前がつけられたのであろう」と江戸時代の『本朝食鑑』(ほんちょうしょくかがみ)では述べられいる。

(2)生育環境・・・暖かい海に生育する海藻で、潮間帯(満潮線と干潮線の間)の下の方の岩の上に、仮根を岩

に這わせるように付着して生育し、干潮時にはびっしりと生えたひじきを見ることができる。中空の茎からは円

柱状の枝や葉がよく茂り、成長すると葉の中にガスがたまり紡垂形になる。食用に葉は刈りとるが、刈りとった

後から芽が出てきて7~8年は生き続け、長さ1mくらいになる。ヒジキは、雄と雌が違った株で育つ雌雄異株

の海藻で、雌株で育った卵に、雄株で育った精子が受精し受精卵となる。受精卵は、水温が高くなる5月ごろ

から放出し始め7月ごろまで続く。受精卵はやがて岩などに付着し生長し始める。はじめ1、2年はまだ小さく

3年目ごろからものが食用に収穫できる。

(3)ひじきのおもな産地

国内に流通しているひじきは、約8割が韓国・中国産で、約2割が国内産である。国内の産地は、長崎、千葉

、三重県が有名。国産ひじきは100%天然ものであるが、外国産はほとんどが養殖ものである。

流通量は約6,500t、国産1,000t、韓国産3,500t、中国産2,000tと推定される。

日本でもひじき養殖に向けての研究が行われている。

(4)ひじきの栄養成分が優れている点

カルシウムが豊富で牛乳の約12倍(ひじき:1400mg/可食部100g |牛乳110mg)

*約半分が食物繊維、ごぼうの約7倍(ひじき:43.3g/可食部100g|ごぼう6.1g)

鉄分が豊富、鶏レバーの約6倍(ごぼう:55mg/可食部100g|鶏レバー9.0mg)

 オカヒジキ(岡鹿尾菜)

オカヒジキはアカザ科オカヒジキ属の一年草。別名ミルナ(水松菜)。日本各地、朝鮮、東アジアに分布する。

日当たりのよい海岸の砂浜や砂礫地塩生地などに生育する。

高さ20~30cm、茎は斜上または匍匐(ほふく)する。葉は多肉質で線状円柱形、長さ1.5cm前後で無毛、

葉柄はない。花期は7月~10月、花は、葉腋に1個つけ、花被片は5枚、淡緑色、実は乳白色。

和名の由来・・・多肉質の葉が海藻のヒジキに似ていて、陸上(おか)に生育することから。また、ミルナも海

藻のミルに似ているから。

海岸の開発により自生地が減少していて、絶滅危惧種、準絶滅危惧種などになっている地域もある。

栽培は、山形県の置賜(おいし・おきし)地方の赤湯が発祥の地とされ、収穫期3月下旬~11月上旬で、

置賜地方の伝統野菜で、ハウス栽培される。シャキシャキした食感で、おひたしや和え物に向く。ミネラル

分が多く、カロテン、ビタミンCも豊富。スーパーなどには出回らないので、取り寄せにになる。

*山形県置賜地区のおかひじきは、南陽市を中心に栽培され、平成23年度の出荷量は約100トンとな

った。

 

 

 

 


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