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すぷりんぐぶろぐ

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感情年齢を言いふらす

2014年12月07日 | 読書
 「2014読了」129冊目 ★★

 『人は「感情」から老化する』(和田秀樹 祥伝社新書)


 思うことと行動のギャップが広がってくることが老化、というような考えをしばらく前から持っていた。
 どちらかと言えば、老化は行動に表れるのだと。
 だから、なんとなく体力、気力だよなあと大雑把に括っていた。

 この著が、気力の一部?要素?と言っていいだろう「感情」を取り上げて書いていることを読み、納得した。

 高齢者、老年医学を専門とする精神科医である著者は、数多い臨床例から「感情の老化」があらゆる老化の大本、最大の元凶と言い切っている。

 ではどうすればいいか。
 自らに言い聞かせるためにまとめてみれば、原因とされる三つの原因を取り除く、または取り除かないまでも遅らせるということになるだろうか。

 原因は次の三つ。

 ①前頭葉の老化
 ②動脈硬化
 ③セロトニン(神経伝達物質)の減少


 対策は「前頭葉を使いつづける」「健康管理を徹底する」「食生活に留意する」となろうか。

 あまりに平凡、あまりに漠然としている。
 
 これを具体的に砕いてみると、こうなるか。

 ①好奇心維持
 ②体重減少
 ③適度な肉食


 ③は大丈夫だが、②は結構難しい。①が一番の課題となってくるのだろうか。

 アイデアや提言は、この本の中にたくさんあふれている。

 突き詰めて言えば、上の三点を満たす「思考習慣」「行動習慣」と言えるだろう。
 自分には出来ているのか。


 巻頭にあった30項目の『「感情老化」度テスト』をやってみて、採点してみた。
 総点が実際の年齢より上の人は要注意!だそうだ。

 なっ、なんと47歳。

 10歳以上も若いなんて…えっ、予想外。

 しかし今までは良かったが、この後どうなるのか、ちょっと不安になってきた…とこう思うのが、感情の老化。

 血管年齢は高いけれど、感情年齢は40代だぞ!と言いふらすぐらいでなければいけない。それが前頭葉を刺激する。

 しかしまた、それをいつまでも言い続けているとすれば、老化である。

2 コメント

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Unknown (Unknown)
2014-12-08 21:36:46
この本を読んでいないので,ピントがずれるかもしれませんが,思い出したのでコメントします。

昔,世の中の様々な芸術分野を対象に,生涯の最高傑作といわれるものを生み出した年齢を調査した人がいるそうです。
例えば,映画であれば小津安二郎が「東京物語」を作ったのが何歳だとか,ゴッホであれば「ひまわり」を描いたのが何歳のときだったとか,そういう調査だと思います。
最高傑作を生み出した平均年齢が一番低いのが,音楽だそうです。なんか,分かる気がします。特に,ロックの分野は抜群に年齢が低いでしょう。
逆に,落語はとっても高そうですね。

年齢を重ねるにつれて落語のおもしろさが分かるようになるとか,音楽の趣味が変わるとか,それも感情の老化でしょうか?







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Unknown (spring)
2014-12-09 05:46:09
興味深いコメント,ありがとうございました。
最後まで読んで,うわっと思いました。
昨日月曜,子どもたちに読み聞かせたのは「落語」の紙芝居でした。夜,家へ帰ってから数か月ぶりに注文したCDは,「昭和の歌よ,ありがとう」というカバー音楽集でした。
もう,まっさかさまです。
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