先月下旬に読み終えた、久々の教育書。といっても15年も前のあるセミナーの記録である。まずは、何度も繰り返し読んでいるはずだが、内田樹氏の「学校教育を子供たちに授けることによって、最大の利益を受けるのは共同体そのものなんです」という一節に、改めて頷く。教育基本法の「目的」に立ち返りたい。

「人格の完成を目指し」という冒頭の部分を、「個人の受益」と勘違いしている印象が昨今の情勢ではないか。「平和で民主的な国家及び社会の形成者」にしっかり注目し各県、各市町村の教育委員会はもっと自分たちの共同体を見据えた内容を目指すべきだ。これは首長に振り回されてはいけない事項だ。
と、現在の選挙公約を皮肉っているのだが…(ここにも経済優先思想が蔓延り、どうしようもないなあ)と愚痴はまずこれでお終い。「教育の危機的状況」は、今も15年前も、それ以前もあまり変わりないとは言え、心ある方々(笑)は徐々に悪化しているという状況のとらえ方をしているはずである。
この著に記されている「教師以外にこの状況をどうにかできるものはない」という「真実」も不変であろう。その意味で教師志望者の着実な減少はいったい何を意味しているか。背負うべき責任の重さに立ち向かう精神が養われていない…そこまで言えば酷だが、教職の魅力が薄れていることは確かだ。
ドラマ「御上先生」は実に興味深かった。もちろんエンタメの世界ではあるが、教育を変えるためには官僚ではなく教師になること、と結んだのが何よりいい。間近に接する者の動き、考え、佇まい…それだけが子どもを変えていく。もはや「おせっかい」しか出来ない。まさに読むべき一冊だった。

「人格の完成を目指し」という冒頭の部分を、「個人の受益」と勘違いしている印象が昨今の情勢ではないか。「平和で民主的な国家及び社会の形成者」にしっかり注目し各県、各市町村の教育委員会はもっと自分たちの共同体を見据えた内容を目指すべきだ。これは首長に振り回されてはいけない事項だ。
と、現在の選挙公約を皮肉っているのだが…(ここにも経済優先思想が蔓延り、どうしようもないなあ)と愚痴はまずこれでお終い。「教育の危機的状況」は、今も15年前も、それ以前もあまり変わりないとは言え、心ある方々(笑)は徐々に悪化しているという状況のとらえ方をしているはずである。
この著に記されている「教師以外にこの状況をどうにかできるものはない」という「真実」も不変であろう。その意味で教師志望者の着実な減少はいったい何を意味しているか。背負うべき責任の重さに立ち向かう精神が養われていない…そこまで言えば酷だが、教職の魅力が薄れていることは確かだ。
ドラマ「御上先生」は実に興味深かった。もちろんエンタメの世界ではあるが、教育を変えるためには官僚ではなく教師になること、と結んだのが何よりいい。間近に接する者の動き、考え、佇まい…それだけが子どもを変えていく。もはや「おせっかい」しか出来ない。まさに読むべき一冊だった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます