すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

違う味わいを楽しむ

2019年07月28日 | 雑記帳
 勤めている図書館の事業の一つに「子ども司書養成講座」というものがあり、全6コマのうちに半分ほどを担当することになった。参加者は十数名程度であるし、昔とったナントカで活動すること自体は楽しみだった。オリエンテーションでの自己紹介も、実際に館内から図書を選ばせ、紹介に入れ込む形で行った。


 日程2日目の午後は「本を使ったアクティビティ」と称して、もはや懐かしい「読書へのアニマシオン」を取り上げることにした。しかし数多く揃えていた参考書籍は3年前に全部譲ってしまっていた。ただ、導入として「ダウトをさがせ!」は必須だし、話を並べ替える「前か後か」も取り組みやすいと考えていた。


 残しておいた石川晋さんの本に、わずかに関連ページがあり、「前か後か」を五味太郎の絵本2冊を使うこととした。「さる・るるる」のシリーズである。2冊の混合に気づくかどうかもポイントで、参加した子供たちはそれなりに関わりを持ちながら、ワイワイと順番に並べることが出来た。楽しいひと時になった。


 もう一つと考え、図書館内にたった一冊あった関係書籍(有元秀文氏の著書)から「俳句」を選んでみた。ここで扱っているのは種田山頭火である。かつて結構な頻度で、俳句の一部を隠して当てさせることをしてきたが、山頭火はやってないなあ。後半部を自由に想像させる展開だが、自由律・無季は意外にやりやすい。


 そうして、出てきた傑作?以下の通り。(原句)とは違う味わいが楽しい。

 ここまで来てこの木にはばまれる 
 (ここまで来てこの木にもたれる)

 草の青さよはだしで横切る
 (草の青さよはだしでもどる)

 分け入っても分け入っても出た先じごく
 (分け入っても分け入っても青い山)

 砂がほこほこ旅はとぼとぼ
 (砂はほこほこ旅はさみしい)