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「20世紀少年」つながり…2

2008年09月16日 | 雑記帳
 月初めに買っていた雑誌に、『20世紀少年』のインタビュー記事が載っていた。
 インタビューといっても鼎談であり、監督の堤、原作の浦沢直樹、そして主演の唐沢寿明が、まあ気ままに語っているという印象だ。

 原作コミックは「国民的人気漫画」だそうだが、偏った漫画しか読まない自分はその名前さえ知らなかった。
 ともあれ、三人の会話が漫画とロック、フォークとなると、そこはやはり「20世紀少年」だなと強く思う。そこにいたヒーロー、そこにあった正義感、そして反体制へ向かう気持ち、現実とのギャップ、挫折…様々なものが一つの潮流のように感じられる。

 ところで「子ども時代」を語るときに、浦沢が面白いことを言っている。

 「王様は裸だ!」って言う子どもがいるじゃないですか。たぶんいい大人は、それをもっと上手な言い方で表現できるんですよ。

 「いい大人」とは、とらえどころのない言葉ではあるがイメージは浮かぶ。しかし20世紀少年たちが、みんないい大人であればそれで問題が解決できるほど、21世紀は甘くないだろう。
 今この時を見ても「裸の王様」が乱立状態であるが、子どもっぽく真正面から叫ぶ人も、上手な言い方をする人も、みんな揃っているのになかなか現実は変わらない。
 問題は表現したあとのこと、どう動くか、どう続けるか、どうつくり上げていくか…そんな気がする。

 高度経済成長期に育った子どもは、自分がそんなに動かなくても世の中が進んでいく、悪くないようにまわっていく、問題がそこそこ処理されていくという感覚に慣れきっていると思う。もちろん自分も含めて。

 20世紀少年たちの課題は、たぶんそこだ。