すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

子どもに命が伝わる瞬間

2005年10月14日 | 読書
ウサギを抱く前の子どもに「ウサギ、どう?」って聞くと、大抵の子どもが「かわいい」と答える。
でも、ウサギを抱いた後で、同じ質問をすると、「温かかった」とか「フニャフニャしてた」とか「コトコトいってた」という面白い答えが返ってきます。
なかには、ウサギを両手で抱え、頭を下げて、全身で包み込んでいる子どももいます。そうした瞬間に、私は、子どもに命が伝わったのだなと感じます。

小菅正夫「総合教育技術 2005.9」(小学館)


ありきたりの言葉や動作には
平凡な感情しか宿らないことが多いだろう。
具体的な言葉や、どうしようもなく反応する身体にこそ
命が伝わっていく回路が見える。
そうした瞬間を引き出す仕事の重さを感じる。