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スヴァールバル諸島って?

2008-11-01 | スヴァールバル諸島
スヴァールバル諸島(Svalbard Islands)をご存知だろうか?北極圏のバレンツ海に浮かぶ群島である。 北緯74度~81度、東経10度~35度の間、ノルウェーと北極点のほぼ中間に位置する。

 トロムソからスピッツベルゲン島にあるスヴァールバル諸島最大の町、ロングイェールビンまで飛行機で北へ1時間40分、約1000KMの距離だ。人が定住する地としては最北の場所である。
 総面積の半分以上が氷河におおわれているが、海流の影響で緯度の割には温暖と言える。

 ワタシは実際ここへ訪れたにもかかわらず、つい最近までスヴァールバル諸島はノルウェー領の島だと思いこんでいた。ノルウェーの通貨が使用されているし、住民の大半はノルウェー人だ。いろんな資料を調べてもノルウェー領として紹介されている。実際ここに住んでいる人もそう思っているんではないだろうか?
 しかし正確に言うと、ここは南極大陸と同じくどこの国にも属さないらしい。だが主権はノルウェーにあって、ノルウェーの法律が適用される(無法状態にさせて置くわけにもいかないので)。ノルウェー人はここが領土ではないので本籍をここに置くことはできない。主権がある、というのと領土であるというのはどう違うのか詳しくは知らないが。

 ここにはノルウェー人の他、ロシア人、タイ人!?など結構いろんな民族が住んでいて、最終的にノルウェー主権の土地となった経緯もややこしい。 

 1920年のスヴァールバル条約によって国際的にノルウェーの主権が承認されたが、日本を含む41のスヴァールバル条約締結国の国民の自由な経済活動を認めることとされた。つまりわれわれ日本人も労働ヴィザなしで働くことが出来るのだ。ノルウェー人がここで行っていることは基本的に、条約締結国の国民なら誰でも行っていいはずだ。タイなどは条約締結国ではないらしいのだが国籍によって排除するのはよろしくないということで受け入れているらしい。
 ソビエト連邦が同条約に加入したのは1935年になってからであり、現在主にここで経済活動を行っているのはノルウェーとロシアである。

 さらにここは極地科学研究の世界的な拠点となっており、オゾン層破壊や大気の研究など環境分野に関する研究も行われているということだ。ロングイェールビンには大学もあり世界各国からの学生で賑わっている。
 あとスピッツベルゲン島にはロシア人の町Barentsburgと、極地研究の拠点Ny-Alesundもある。

スヴァールバルインフォメーション http://www.svalbard.net/



スピッツベルゲン島

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