第103回全国高等学校サッカー選手権大会秋田県大会 2回戦 秋田南1-1(PK2-4)秋田

秋田南の初戦2回戦は、激闘の末惜しくも敗戦となりました。応援ありがとうございました。

「第68回全県高等学校総合体育大会~準々決勝~ 秋田南VS新屋」試合レポート&フォト特集!

2019年06月02日 19時49分51秒 | 高校サッカー

 「右手につかみかけていた勝利・・・。」


 「あと数分、この猛攻をしのいでいれば・・・。」


 昨日行われた表記大会準々決勝はPK戦の末、新屋高校が勝利。
 母校・秋田南は死闘を尽くしましたが、「右手につかみかけていた勝利」を逃し、敗戦いたしました。
 
  ※ ※ 第64回秋田県高等学校総合体育大会 サッカー競技 準々決勝 ※ ※
 2019年6月1日(土曜)13:00キックオフ 
 会場/由利本荘市 西目カントリーパークサッカー場

  秋田南 1-1(PK3-4) 新屋 (前半0-0)(後半1-1)
 得点者;後半 3分 秋田南11番君(直接FK)
     後半34分 新屋  6番君(直接FK)

 
 では、この試合を簡単にですが、振り返っていきましょう。



主審は「N岡ブログ常連」となりつつある、S弥君!(*^_^*)






 秋田南は、4-2-3-1のようなフォーメーション。

 GKは長身の1番君。


 DFは4人が横一列に並ぶ形で、右サイドDFは4番君、左サイドDFは5番君。共に2年生。




 センターバックは3番君と7番君。
 7番君はこの大会から(FWから)センターバックに抜擢された選手。


 ボランチはキャプテン6番君と、テクニックある司令塔11番君。
 11番君は先週2回戦、頭部の負傷があったようですが、元気にスタメン出場。


 6番君は攻守の「要(かなめ)」として存在感のある選手です。
 キャプテンとして、個性派集団の選手たちを見事にまとめ上げてきました。


 右ワイドMFは小柄ながらスピードあふれる9番君。
 左ワイドMFは大型レフティー8番君。ド迫力のドリブル突破が魅力です。




 トップ下10番君。トップも担ったり、ボランチもこなしたり。
 どんなポジションも高い水準でこなし、かつ豊富な運動量が武器。そして得点力。
 チームの得点の多くを挙げている選手で、チームの大黒柱と呼べよう選手です。


 トップは2番君。センターバックが本職ながらこの大会からコンバートされたもよう。
 圧倒的フィジカルで、ポストプレーを難なくこなし、ボールを受けてからは強引とも入れそうなドリブル突破あり、中央でクロスに合わせるのもあり、自分がつぶれて味方を生かすぷれーもできたり、と「ゼロトップ」のような役割がぴったりのセンターフォワードに感じました。


 前半キックオフ。
 西目カントリーパークサッカー場は、この日も日本海からの強風が吹くコンディション。
 風上は新屋。
 新屋の特徴、真骨頂ともいえようショートパスを多用した崩しはさほど見られず、中距離、長距離のパスを多用。
 しかし風に流れて味方の足元に届かなかったり、タッチラインを割るなど、
 新屋の攻撃は、秋田南の深いエリアまで到達できず、寸断されることがしばしば。

 新屋の「らしさ」が見られることがほとんどなかった前半に感じました。

 一方の秋田南は、新屋が多用する長い縦パスに対してもしっかり走って追いつき、かつそのボールをしっかり回収。ピンチになっても体を張って防ぎ、失点を許しません。

 マイボール時は時間を掛けずシンプルに縦パスを多用して選手を走らせて相手エリアに迫る戦術。
 風下の影響もあり、ボールが流れずに、そして選手はしっかり走ってボールをキープしてはサイドを起点にしてチャンスを作ります。
 秋田南は、いつも見てきた「らしさが存分に発揮できている」前半でありました。


 それでも押し込んでいたのは、戦前の予想通り新屋。
 トップでなく右ワイドMFで出場の9番君が加速力溢れる突破で起点になり、中盤の6番君、10番君、レフティー8番君らが、正確なボールコントロール、視野の広いパス選択で攻撃をつかさどります。


 再びS弥君!


 前半11分に新屋先制ゴール、かと思いましたが、オフサイドにより、ゴール取り消し。


 その後もコーナーキックや、サイド深い位置やバイタルを活用してのチャンスで、新屋が攻勢を強めます。

 秋田南はGK1番君、センターDF7番君、3番君を中心に失点許しません。


 秋田南はペナルティーエリアすぐ外の直接FK獲得するも、そのFKで得点ならず。




 新屋が6-4の割合で攻め入りますが、秋田南は「防戦一方」では決してなく、右MF9番君、左MF8番君の頑張りもあり、何度も決定機を作ります。
 しかしペナルティーエリア外のシュートが多く、ペナ内までの進入はなかなかできません。


 こうして攻守がめまぐるしくかわる、前半戦は共に決定機が2度ずつありながら無得点。
 0-0で前半を折り返します。


 ハーフタイムが終わり選手は再び「戦場=ピッチ」へ帰還します。
 「その眼」はギラギラとしていて「戦闘スイッチ」は最高レベルに達しているように感じたN岡です。




 後半開始。
 風上で攻める秋田南は、後半開始から休まず攻め入ります。
 そして後半3分。ペナルティーエリアすぐ外の中央地域で直接FK獲得。
 右利き11番君、左利き8番君が蹴る準備をしています。

 蹴ったのは11番君。新屋が作る壁をすり抜けて、鮮やかすぎる先制ゴール!!
 1回戦の西仙北戦に続いてのFK弾です。その得点シーン!




 得点後、迷わずベンチへ走り、スタッフ・控え選手と喜びを爆発させます!






 観客席のご父兄・OBたちも歓喜の大歓声!!


 後半立ち上がりの先制点。残り時間おおそ30分。
 「守りに入るのか?」「変えずにアグレッシブに戦うのか?」
 N岡は、秋田南の『戦い方』を注視していましたが、前半と同様に、しっかり走り・球際は厳しく寄せてボール奪取を試み、攻撃の手を緩めない、闘いを続けていきます。

 N岡なりの所感として、新屋は「らしくない」プレーが散見されていたようにも映りました。
 秋田南の厳し寄せ・球際・運動量に対峙して、選手個々が本来のプレーができない「もどかしさ」を感じていたように思います。

 徐々に徐々に、守勢の秋田南が守る位置が深くなっていき、攻撃時に押し上げができなくなっていきます。
 こうなると、マイボール時の新屋に時間とスペースの余裕が生まれ、本来の攻撃組み立てができるようになっていきました。

 ボールを浮かさずに、グランダーのパスを多用。時折ワンタッチプレーも駆使して秋田南の守備網を突破していきます。


 新屋の「らしさ」が見えてくると、『新屋=攻勢 秋田南=守勢』の構図が明らかに明確になり、
 秋田南は自陣に張り付かざるを得ず、守る時間・耐える時間が触れていきます。


 時計の経過時間が気になるN岡。そして秋田南観客席の応援サポーター。
 「1-0」の緊迫したスコアは。何度も『早く試合よ!終われ!』とつぶやいたことでしょう。


 何度も続く新屋の猛攻。耐える秋田南。
 秋田南のベンチも必死に戦況を見つめます。




 試合終了まであと5分!


 試合終了まであと4分!


 そして試合終了まであと3分。後半32分頃でした。
 ポジションをトップに替えていた新屋9番君。後半は再三再四、攻撃の起点となり、存在感を増して危険な存在(秋田南にとって)と変貌していました。


 「キーマンは9番君。」
 秋田南も重々、注意し対策を講じていたはずでしょう。
 
 新屋9番君にペナルティーエリアすぐ外でボールが渡り、ドリブルを内に仕掛けたところで秋田南が痛恨のファール。


 新屋に直接FK。蹴るのは6番君。

 このFKは蹴った新屋6番君の技術と度胸を誉めましょう。
 素晴らしい見事な直接FKでした。その同点ゴールのシーン。


 試合終了まであと3分というところで、土壇場の同点に。
 静まり返る秋田南応援席。。。

 今年も、そしてはやりこの試合(秋田南-新屋)でも
 再び「終了間際のドラマ」はやはり待っていました。。。

 後半アディショナルタイム4分。
 攻守の大黒柱の2番君、10番君、8番君が負傷により、残念ながら交代。
 11番君、7番君も負傷退場する緊急事態に。
 総力戦の様相です!


 試合は激闘に決着がつかず終了。同点によりPK合戦に。


 先行は新屋。後攻秋田南。






 新屋・秋田南両校ともに、PK失敗が何度かあり・・・
 勝者は新屋高校に。

 ピッチ上で崩れる選手、茫然と下を見る選手。静まり返る秋田南応援席。

 
 2年と少し前。秋田南高校の校舎に始めて足を踏み入れ入学してから、あっという間の月日が流れました。
 秋田南高校サッカー部の選手たちは、
 この2年弱、雨の日も雪の日も日々練習に励み続け「目標とした栄冠」を勝ち取るための努力を積み重ねてきました。


 2年強、ボールを追いかけ続け、キツイ練習を課しては自身を追い込み、チームメイトと口論しては互いの主張をぶつけ・・・。勝って笑い、負けては涙を流して・・・。
 様々な喜怒哀楽を重ねながらも、自分たちでは気づいていないうちに成長を遂げてきました。


 「高校サッカー部生活の集大成」として臨んだ2019年6月1日。
 その結末は残酷すぎるものでありました。




 試合が終わり、選手たちは応援席に陣取る、我々応援関係者(ご父兄・OB・他学校関係者)へ深々と一礼をします。
 選手の健闘を称える、惜しみない拍手はしばらく止むことはありませんでした。


 「本当に、ほんとに良く戦い抜いた」と、試合観戦した全ての人がそう感じたに違いありません。

 PK戦を含む前後半70分間を死力を尽くしたプレー、その一挙手一投足に感動を覚えました。
 
 残念ながら悲願達成は叶いませんでしたが、
 今大会を通じて『南高らしさ』を存分にピッチ上で発揮してくれたことは間違いないと断言します。

 秋田南の「目標とした栄冠」を目指した大会が終わりました。


 あらためて現役サッカー部の選手、マネージャさん、監督以下サッカー部スタッフ、学校関係者、そしてご父兄の皆様方に対し、お疲れ様でした、とお礼申し上げます。

 我々OB会のバックアップがまだ足りなかったのでは、と反省をしておりますし、
 今後はもっと知恵を絞って、現役サッカー部に対する支援とバックアップをなお一層努めてまいるよう、頑張ります。


 この試合もたくさんの試合フォトを取り貯めました!
 「秋田南―新屋」~激闘フォト集~ は近日公開予定です!

 公開をどうぞお楽しみに!!