N岡がご紹介する「将棋の世界」。本日は第2弾の「中編」です。
今回は将棋界に存在する8つのタイトルと、そのタイトル保持者をご紹介しつつ、
現在のトッププロ棋士についてもご紹介したいと思います。
将棋はもともと7代タイトル(棋戦)がありましたが、2017年から「叡王戦(えいおうせん)」が加わり、
8つのタイトル(棋戦)となりました。その8大タイトル(タイトル保持者)は以下のとおりです。
1「竜王戦」 第29期竜王 渡辺明
2「名人戦」 第75期名人 佐藤天彦
3「王位戦」 第58期王位 菅井竜也 (20代棋士で今年初タイトル奪取)
4「王座戦」 第65期王座 中村太地 (20代棋士で今年初タイトル奪取)
5「棋王戦(きおうせん)」 第42期棋王 渡辺明
6「王将戦」 第66期王将 久保利明
7「棋聖戦(きせいせん)」 第88期棋聖 羽生善治
8「叡王戦(えいおうせん)」 第2期優勝 佐藤天彦
将棋8大タイトルで、最も権威と格式が高いとされるのが「竜王位」と「名人位」です。
現竜王の渡辺明竜王、現名人の佐藤天彦名人は名実ともにトップ中のトップと呼ばれています。
これら8大タイトルは、1年に1回のみ、タイトル戦(タイトル保持者に挑戦者が挑む試合)が行われます。
竜王戦は10月~12月、名人戦は4月~6月、王位戦は7月~9月、といったように開催時期が決まっています。
今年春までは羽生善治棋士が「棋聖」「王位」「王座」のタイトル3つを保持していて「羽生3冠」と呼ばれていましたが、今年春の「王位戦」「王座戦」のタイトル防衛戦に失敗して失冠。
現在は「棋聖」のみのタイトル保持(1冠)となっています。
また、羽生棋士について、おそらくご存知の方もいらっしゃるでしょう。
羽生善治棋士は将棋界に存在する全てのタイトル(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖)を保持していた時期がありました。1996年、今から21年前のことでした。この時羽生棋士、26歳!
この「羽生7冠誕生」のニュースはN岡も当時を良く覚えています。
そして現在(11月現在)は「竜王戦7番勝負」が開催中!
もちろんN岡は、「AvemaTV」将棋チャンネルでこの「竜王戦7番勝負」を観戦してます!
タイトル保持者・渡辺竜王に、羽生棋聖が挑戦。
現在第4局まで闘い終えて、3勝1敗で挑戦者の羽生棋聖がタイトル奪取に王手をかけています。
この「竜王戦」については、次回ブログ(後編)にて詳しく解説したいと思います。羽生棋聖がものすごい「大偉業達成」目前となっているんですよ!!
また将棋界最高峰「名人位」に君臨するのが、佐藤天彦(あまひこ)名人。
佐藤名人はまだ20代(たしか28歳)。
見た目はクールで大人しそうな印象、物静かな表情をしている佐藤名人。
時々「AvemaTV」将棋チャンネルの解説をしているを拝見するのですが、とてもよくしゃべりますし、将棋の解説も理路整然としていながら分かり易い。
人柄の良さ、性格の良さ、機転の鋭さがあって、そして将棋への造詣と見識が深い棋士だと思っています。
その佐藤名人が保持する、将棋界最高峰のタイトル「名人位」。
その名人位に挑戦するには、ものすごい難関が待っています。
数百人いるプロ棋士の中から、「たった1人のみ」がその挑戦権を獲得できるのです。
「名人位」に挑戦するためのプロセスをご紹介しましょう。
普段、プロ棋士が年間を通じて対局をするのが「順位戦」。
A級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組までの5クラスに分類されています。
ピラミット型の構図となっており、A級には10人が在籍(今年は11人)。
このA級棋士が、文字通り、トップ中のトッププロ棋士と呼ばれています。
B級1組は13人。下のクラスになるにつれ在籍人数が増えていきます。
ちなみに藤井聡太君は現在、最も下のクラスの「C級2組」に在籍。昨年プロデビューしたばかりですから、当然、最も下のクラスから「順位戦」がスタートします。藤井聡太君、やはり「順位戦」でも快進撃を続けていて、(たしか)6戦全勝で「C級2組」のトップを独走しているようです。
年間、総当たりで対局し、上位数名は上のクラスに「昇級」。下位数名は下のクラスに「降級」となります。
ちなみに今期のA級在籍者は・・・
稲葉陽八段(昨年のA級優勝者。名人位に挑戦。しかし佐藤名人に敗れタイトル獲得ならず)
羽生善治棋聖
渡辺明竜王
広瀬章人八段
行方尚史八段
屋敷伸之九段(19歳で初タイトルを取った天才棋士)
深浦康市九段
佐藤康光九段(現・将棋連盟会長)
久保利明王将
豊島将之八段(若手20代棋士。現在のプロ棋士で最も実力を備える逸材と呼ばれてます)
三浦弘行九段
の11名。この11人が将棋界のトップ棋士と呼べると思います。
精鋭揃いの11人による総当たりリーグ戦で優勝した棋士1名が名人位に挑戦できるようになります。
「名人戦」タイトルに挑戦する仕組みはこのようになっていますが・・・
他のタイトル戦(竜王戦、王将戦などなど)の挑戦者を決める方式はそれぞれのタイトル戦によって様々なシステムになっています。
全棋士が一斉にトーナメント戦1発勝負で挑戦者を決める方式だったり、
予選リーグを戦って予選通過者をトーナメント形式で1人に絞る形式もあります。
各タイトル戦とそのタイトル保持者。
そして挑戦者を決めるまでの長く険しいプロセス。
「将棋の世界」は一握りのプロ棋士が、たった一つのタイトル(称号)を獲得するために鎬を削る険しい世界ということを、将棋の見識を深めるにつれて実感していくことができます。
さてみなさんは、今回、挙げたプロ棋士の中で何人の方をご存知でしょうか???
もし興味を持たれたようでしたら、「将棋の世界」を覗いてみてくださいね!(^^)/
【「公益社団法人 日本将棋連盟」公式サイト】https://www.shogi.or.jp/
【「AvemaTV」将棋チャンネル】https://abema.tv/now-on-air/shogi
N岡がご紹介してきた「将棋の世界」。
最終回(後編)は、現在開催中の「竜王戦7番勝負」と、
誰もが知っているであろう羽生棋聖。その羽生棋聖が挑んでいる「前人未踏の大記録」についてを、ご紹介する予定にしています!
どうぞ、お楽しみに! ( ◠‿◠ )