Side Effect #2 ( #159 )

2007年01月19日 | Gospel

ホントに毎度こんなマニアックで独りよがりなブログにお付き合い下さいましてありがとうございま~す!Side Effect第二弾、行っちゃいますよ~!
     
==== Side Effect/Goin' Bananas ====

女性Vo.だが、前作からSylvia St. JamesからHelen LoweにメンバーチェンジしているはずなのにクレジットにはSylviaの名前になっているが、Helen Loweの間違いであろう。
Helen Loweの下世話なおばちゃんボイスと『天は二物を与えない』と言う言葉通りのルックス。口もでかいが口の中もかなり広そうだ。発声的に見ると黒人特有の響きはあの口の中の広さにあるのだ。そう言った意味ではHelenはかなり恵まれているのであろう。よく吸い込まれそうと言う表現をするが、まさにその通りであろう、しかしそのおかげで素晴らしいを聞かせてくれる。Vice Of Side Effectと言っても過言ではないだろう。

さーて、ちょっと乗ってきたから3rdアルバムは一曲ずつ紹介しちゃおーっと。


A-1. Goin' Bananas

3rdアルバムはいきなりドFUNKなタイトル曲"Goin' Bananas"から始まる。Banana、Banana!とアカペラで連呼するところにディレイらしきエフェクトがかかりバンドが入って来る。おお~!カッチョイイ、何度聞いても何年聞き続けても色褪せる事はないもんだ! Boppersの演奏も最高なのだ。
それにしてもバナナと言えばAndy Warholか?いやいや~、と言うかこのジャケ見て『Kid Creole&The Coconut』を連想した私は変?トロピカルムードたっぷりで何とも下品なデザインなのだ。Percussionを多用したサウンドもなかなかLatin FUNK調でトロピカルである。ちょうど前作の"Always There"と"Honky Tonk Scat"足して2で割るとこんな感じ?

リードがどんどん入れ替わるスタイルはSlyが”Dance To The Music”あたりで始めてTheTemptationsがそれを取り入れ、The Dramaticsが発展させたと勝手に分析する私だが、Side Effectもその手法を取り入れたとみるべきであろう。とにかくこのスリリングな展開が大好きなのだ。

A-2. Open Up Your Heart

ドアを開ける音?に導かれメロウだがテンポのあるナンバー、Augieがリードを取る。彼の声はちょっと存在感は薄いが柔らかくて飽きが来ない。
作曲者はGuitaristのArthur Adamsである。彼はLarry Carlton加入前にThe Crusadersのサポートで参加していた人で、ソロアルバムも出しているはず、聞いた事はないが歌も上手いらしい。Jimmy SmithのLiveアルバム、『Root Down』にも参加しており、Jazz、Blues、Soulと何でもイケるさしずめ元祖Fusionギタリストと言ったところだ。

A-3. Watching Life

Gregory Mattaがリードを取るスローナンバー。どうも彼らのバラード曲はメロディーが良くない。フックが無いんだなあ。GregはBass~ファルセットまで担当する広ーいレンジの持ち主。ファルセットの音色、そしてその技術は素晴らしいものがある。

A-4. Keep On Keepin' On

2ndではThe Crusadersの"Keep That Same Old Feeling"に歌詞をつけてカバーしていたが、その続編と言った趣きの曲である。Horn、Chorus共にカッチョイイー!事務所の社長、Wayne HendersonがTbソロを吹いている。

B-1. It's All In Your Mind

曲的には並だがHornがカッチョイイFUNKナンバー!

B-2. Privarte World

HelenとGregのリードのミディアムナンバー。

B-3. Mr. Mr. Monday

Augieのリードで、EW&Fの "Can't Hide Love" のセクションフレーズに良く似たフレーズがリフレインされる。さらに途中"Shining Star"のようなフレーズが出て来るのだ。当時のSoulシーンに対するEW&Fの影響力を強く感じさせる瞬間である。ほのぼのしたAugieのJazzyな歌声がちょっとThe WhispersのScott兄弟を彷彿させる。

B-4. Never Be The Same

Bobby Lyleと思われるPianoとHelenの語りから、ルバート気味のVerse部分を経てインテンポになる乗りの良い佳曲で、Helenの良さが十二分に出ている。終盤Richard Tee風のPianoが出て来るがやっぱBobbyだよね?

B-5. Back In Time

ルンバ風のリズムに乗ってAugieが軽快に歌う。途中Ed "Funky Thumbs" ReddickのBassソロがフューチャーされる。このビートでもSlapかい?     

B-6. Cloudburst

Pointer Sistersを思わせる高速4ビートのJazz Chorus!(オリジナルはLambert,Hendricks&Ross)。これがSide Effectの正体であったのである。リーダーのAugieの歌い方やアレンジセンス等でその志向性はかなりJazz寄りなのは明白であったが、ここまでやられちゃうとねえー、まいりました。Side Effectの実力のほどがわかるであろう一曲である。きっとLIVEがめっちゃ楽しかったのではないだろうか。

そう言えば歴代の女性Vo.はHelenも含めみんなJazz寄りであった。4代目のMiki HowardなんかBillie Holidayのトリビュートアルバムまで出していたもんね。

この3rdアルバムは復刻していないけど、2003年に『In Full Effect-The Best Of The Fantasy Years』と言うベストアルバムが発売されているので、3rdの音源も聞けるよ。要チェック!




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今回もすっかり長文となってしまいました、次回はSide Effectは一回お休みで、バックバンドの『L.A. Boppers』を取り上げてみようと思う。