太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

今1番好きなランチ

2013-11-14 10:27:15 | 食べ物とか
休日のランチで、今1番好きなのはWHOLE FOODSのバフェだ。

朝、海にいって泳いだ後、カイルアの街に寄る。

WHOLE FOOSは、オーガニックなものを中心に、多種多様のものが手に入るスーパーマーケットで、

普通のスーパーマーケットよりは「お高め」の雰囲気の店だ。

いつだったか、値段を確かめずにモンチョンという魚を4切れ買ったら40ドルぐらいした(4000円)。

たまたま高い魚だったんだろうけど。

カハラにしかなかったWHOLE FOODSが、カイルアにできたのが昨年。

カハラの店は、カハラモールの中にあって、買ったものを食べる場所に余裕がなく、ごみごみしているのに比べて

カイルアは田舎で土地が広いせいか、たっぷりとイートインスペースがあって、

しかも雰囲気がのんびりしている。






これがバフェ。

オーガニックなサラダバーがたっぷり2列あり、メキシカンやギリシャ料理、豆腐や中華風のもの、

イタリアン、数種類のスープ、デザートとさまざまな種類のものが3列ある。

温かいものは温かく、さらに日によってメニューが変わるので、飽きることがない。



これらを紙のトレーや深めのボックスに好きなだけ入れ、

重さで料金を払うシステム。

野菜は新鮮だし、食べたいものを食べたいだけ取ればいいから無駄がない。

レストランで食べてチップを払うことを思えば、格段に安上がりでもある。





イートインスペースは、道路に面しているが、交通量がそれほどでもないので平和だ。




今日は本を持ち込んで、このソファを陣取ってゆっくり過ごす予定。



風が心地よく、昼寝したくなる。




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出向

2013-11-13 08:14:16 | 日記
私の働く店が、私の住まいの近くにも店を出したのは1ヶ月前だ。

一応ホリデーストアということで、テンポラリーである。

近所に住む私が、時々出向で行くことになった。


通勤時間は10分。

朝は45分、帰りはへたすれば1時間かけて通勤していることを思えば便利だ。

働いている人達もいい人ばかりで、お店もきれい。


しかし、いかんせん暇だ。

棚の補充やメンテナンスをしたら、あとはすることがない。

常に店内にはお客様がいるけれど、レジに人が並ぶことはない。

普段、忙しいときには息もできないほどの中で仕事をしている私は、時間をもてあましてしまう。

することがないときに、どうしたらいいのかわからない。



この店では英語のものしか扱っていないので、

従業員は全員地元の人である。

全員が開店と同時に採用されたから、上下関係がない。

マネージャーもいないし、社長もたまにしか顔を出さないから、みなさんとてものんびり仕事をしている。



私が働いている場所では、トイレにたつのもタイムカード(パソコン)でクロックアウトしてゆく。

ところが、出向先での、ある午後。

金髪好青年のマイロが

「ね、喉渇いてないかい」

と聞く。

「乾いてないよ、それに私、水筒持ってるし」

「じゃ、ちょっと飲み物調達してくるよ」

ショッピングモールの中にあるから、いろんな店がすぐ近くにある。

5分後、片手にアイスコーヒー、片手にクッキーを持って戻ってきた。

「ねえねえ、ここのクッキー食べたことある?すっごいうまいんだぜー。食べてみてよ」

Cookie Corner というブランドのお店はチェーン店で、そこかしこにある。

お言葉に甘えて食べてみると、焼きたてでほんのり温かく、さっくりとしておいしい。


(でもさ、今、クロックアウトしないで出かけたよね・・・・・)



カウンター内で飲食するのだって、私からみれば驚きだ。
(そういう私もクッキーを食べたが)


談笑し、ノートに絵を描き、楽しそうだ。

もしも、最初に仕事をしたのがココだったら、

「仕事ってなんてラクチンなんだろう!」

と思ったことだろう。

あの忙しさを知らなければ、こんなものかと思うのかもしれない。



いつもの職場は、従業員の日本人比率が3割ほどで

アシスタントマネージャーも日本人であるためか、なにごとにつけ日本式だ。

たとえばランチタイム。

忙しさをみながら、時間差で一人ずつランチタイムをとるのだが

いつ誰が行くか、というのはアシスタントマネージャーが采配する。

仕事があがる時間が早い人が先とかいう、暗黙のルールもある。

マネージャーも従業員も、誰がランチをとって、誰がとっていないかを気にかけているし、

先に行きたいけれど、あの人が行ってないからという気兼ねもあったりする。

忙しくて抜けられないままでいると、無理してでも早くとったほうがいい、と

声をかけることもある。

そして抜けるときと戻ってきたときには必ず、すべての従業員に挨拶する。




ところが、だ。

出向先の店では、全く違う。

行きたい人が、さっさと行く。

誰がランチタイムをとって、誰がとってないかを気にする人はいない。

いつだったかブライソンが、CDの整理に必死になってランチをとらなかった。

「ランチいいの?お腹すかない?」

そう聞いたのは私だけだ。

「今日は3時あがりだから、帰るまでに終わらせようと思ってさ」

結局、彼はランチ抜きで3時まで働いたが、それについて誰も何も言わなかった。



昨日、ぐずぐず遠慮をしていたら、タイミングを逃して2時近くになった。

ランチタイムとったら?とか、とってないよね?といわれることもない。

「私ランチ行ってくる」

と言うと、みんなが声をそろえて

「OK!おいしいランチを食べてきてねーー!」




最初は戸惑うけれども、ものすごくラクだ。




日本式の社会にいると、こうしたらどう思われるだろうかとか、

ああ言ったけれど本心はどうなんだろうとか、裏を読むことが多すぎる。

そうしてこそ、「いい社会人」になれる。

それができなければ、自分勝手な人になる。


パーティで出会った日本の人が、ハワイの職場の人間関係がラクで

生活は大変だけど日本で再び就職する気になれない、と言っていたことがあった。

飲み会だとか忘年会、送別会などという催しとは無縁だから、と私は思っていたのだが、

どうもそれだけではなさそうだ。





やりたければ、やる。やりたくなければ、やらない。




それは私が夫に対して、一貫して感じていることでもある。

彼がやっていることは、やりたいからであって、感謝はしても、申し訳ながることはない。

やらないことについて、

遠慮しているのではないか、本当はやりたいのではないかと他人が気にかける必要はない。

これは夫の性格というよりも、人種とか文化の違いなのかもしれない。




出向は今週一杯。

それ以上こっちにいると、ここのほうが居心地がよくなりそうで怖い。




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同姓同名

2013-11-11 19:23:43 | 人生で出会った人々
「えーと  本を売りたいんですけど」

その男性は、手提げ荷物を3つ抱えて立っていた。

規定の用紙に名前を書いていただく。

5分ほどかかります、と言うと、じゃあまた戻ってきますとおっしゃって立ち去った。


何気なく名前を見ると



HARUKI MURAKAMI



と整ったローマ字で書いてある。

日本人の同僚のMさんに見せる。


「見て見て、同姓同名!」

「あっほんとだ!いるんだねえ、同姓同名が。どんな人だった?」

「うーん、普通のおじさんだったよ」

「有名人と同じ名前だと、いろんなところで言われるだろうね」

「うんうん、おっ、おまえ作家と同じ名前じゃん、ってね」

「めんどうだねー」

「名前のことでは苦労しているだろうから、私たちは気づかないふりをしてあげよう」

「それがいい、それがいい」



その方が持ってきた本の中に、村上春樹の本はなかった。


同姓同名だから意識して読まないのかもしれない。



そうこうしている間に、Mさんの帰宅時間になってしまった。

同姓同名氏の顔を見てから帰りたい、と言っていたが、子供を迎えに行く時間が迫ってきて、渋々帰った。



同姓同名氏が戻ってみえて、お金を払い、氏が帰っていった。


そのあと、ふと気になって、インターネットで村上春樹氏を検索してみた。






そこには、今さっき、店先に立っていた同姓同名氏が写っていた・・・・・・





ほ・・・・・本物だった。


そりゃ、自分の本を売らないよな・・・・・・





芸能人が来たとしても、それほどには興奮しないかもしれない。

子供の頃ファンだった、秀樹が来たらわかんないけど。

しかし作家とか芸術家は別だ。

その作家の作品が好きかどうかにかかわらず、

私はとても尊敬してしまう。



私の記憶にある村上氏の顔は、ずっと若いときのままで、しかもその記憶もいい加減なものだ。

アメリカの小説本は、なぜだか作家の顔写真が裏表紙一杯に載せられているものが多く、

本のタイトルよりも作家名のほうが大きく印刷されているのに比べて、

日本の本も作家も、大変控えめだ。

写真があったとしても、白黒で2センチ四方程度の大きさ。

これじゃあ本人に会っても、わからなくてもしかたがあるまい。





この感動を誰かと分かち合いたいが、唯一日本生まれの日本人のMさんが帰ってしまい、あとは地元の同僚ばかり。

かろうじて、ハワイ生まれの日本人同僚とだけ分かち合う。



5時に仕事が終わり、すぐにMさんに電話をかけた。

「本物だったよ!」

「なにが?」

「HARUKI MURAKAMI氏は本物だったんだってば」

「ぅえーーーーーーッ!なんでわかったの」

「ネットで調べたら、同じ顔だった」

「サインもらったでしょね」

「その人が帰ってから調べたんだもん」

「なんだぁーー!そんなことなら、子供の迎えなんか放っておいて待っていればよかったー!」



びっくりした。

私があんまりミーハーで。




村上春樹氏は本も売れまくって、有名で、ものすごいお金持ちだろうに、

読んだ本を売ってくれるなんて、なんて庶民的なんだろう。

ウクレレ奏者の ジェイク・シマブクロ が、スズキのバンに乗っているのをみて

50%ぐらい好感度がUPしたのに似ている。

(きっとそれは見せ掛け営業用の車で、実はばんばんポルシェとかに乗っているんじゃないの、と言った友人は
根性が曲がりきっているに違いない)



村上氏がまた来たら、どうしたらいいだろう。

有名人の気持ちはわからないが、プライベートな場面でサインを求められるのはうっとうしいかもしれない。

作家の村上春樹さんですよね?と、わかりきったことを聞くのも馬鹿みたいだし、

本、読んでますよ。なんて、まるで友達に「ブログ読んでるよ」というみたいで気が引けるし、

村上氏はすごい作家だと思うけれど、個人的には得意な本ではなくて

数えるほどしか読んでいないのだから、「読んでますよ」というのは嘘くさい。



今日のように、気づかないふりをして(実際に同姓同名氏だと思っていたのだけど)

なにごともなかったようにするのがいいのか、

気づいていることをさりげなく伝えたほうがいいのか、

サインを求めてしまったほうが普通っぽくていいのか・・


また来てほしい、またお会いしたい、と思うものの、

どういう態度をとればいいのか悩ましく、今からドキドキしているのである。










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怖い話が好きな怖い人

2013-11-11 07:23:00 | 人生で出会った人々
「日本の怖い話のDVDはありますか・・・」

職場の本屋に、地元の男性がやってきて、そう言った。

肌は浅黒く、もっさりとした長髪で、くぐもったようなでゆっくりと話す、

少し不思議な雰囲気だ。

日本のDVDコーナーを案内して、怖い話を探してみる。


「KWAIDAN(怪談)」というDVDを見つけた。


「これは日本の怖い話です」

すると男性は



「それ、実話ー?・・・・」


と聞く。


そこでハタと考える。実話、ではないかもしれない。

お皿を数えるやつは実話だと聞いたけれど、そのほかのものは違うかも。


私が探していると、男性が、『HOUICHI(耳なし芳一)」を手に取った。


「これ、実話ー?・・・・」


「違います」


私が手にとったもの、自分で手にとったものすべてについて



「これ、実話ー?・・・・」


その人自身の存在がが怪談のようで、ぞわぞわと怖くなってくる

どうしてそこまで『実話』にこだわるのか。


結局、彼がほしい実話の怖い話はなかった。


「また、来るーー・・・・・・」


その人はスーっとすべるように店を出て行った。

どうかもう来ませんように。






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オナラしていいといわれても

2013-11-10 11:39:54 | 日記
夫の両親が旅行中で、食事は夫と二人だけである。

こういうときこそ、普段はなかなか食べられない日本食を食べる。

昨日はチキンカツ、今日は冷たい蕎麦に天ぷらを作った。


チキンカツなどは、両親がいても一緒に食べることができるが、

蕎麦はそうはいかない。

「ズズズーーーーッッ」

と気持ちよく音をたてて食べたいからだ。


レストランで蕎麦を食べるときも、音をさせないように気をつかう。

これだけ日本文化が浸透しているハワイですら、

あの音はやっぱりダメなのである。


日本ではお蕎麦やうどんを音をたてて食べていいのだと教えても、

音をたてて食べる人はいない。


簡単なことなのに、という私に、


「人前でオナラしてもいいんだよ、って言われても、できないだろ、それと同じさ」


夫は見事な音をたてて蕎麦をすすりながら言った。




なるほど。

夫も たまには いいこと言うじゃないか。


確かに、人前でオナラをしたら恥ずかしいという常識の中で育った人が、

オナラはくしゃみと同じという文化の国に行ったとしても、せいせいと放屁できるかといえば、

やはり抵抗があるだろう。



「最初に音をたててお蕎麦を食べたとき、勇気がいった?」


「ぜーんぜん」


「じゃ、オナラの国に行っても即座にオナラができるね、きっと」


「そうかもね」



まあ確かに夫は、旅先でも、その土地の人と同じことを平気でできる人ではある。



とにかく、ズルズルとお蕎麦をすすれる幸せに浸ったのだった。





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