夫の職場の同僚、RUDYが亡くなった。
彼はまだ31歳だった。
私は直接RUDYに面識はなかったけれど、彼の明るい性格を思わせる話は時折聞いていた。
RUDYのメモリアルがあるというので二人で参加した。
メモリアルは、お葬式とは違い、故人を「笑顔」で送るためのもので、ここでは普通に行われる。
故人の家でやることもあるし、場所を借りることもあり、たいていバフェ式の食事も用意されている。
会場には家族をはじめ、友人知人がたくさん集まっており、
RUDYの写真にいくつものレイがかけられ、華やかな花が部屋中に飾られ、色とりどりのキャンドルが灯り、
人々は明るくきれいな色の服を着ている。
RUDYのスライドが流れる。
家族や友人が思い出を語る。
人を笑わせることが大好きで、思い出すのはRUDYの笑顔ばかり。
誰もが口をそろえてそう言った。
スライドの中で、病気と薬のために太っていたRUDYは、そのまあるい身体を揺するようにして笑い、
笑うと顔全体がクシャーっとゆるむ。
「転校生に、真っ先に声をかけるヤツっているだろ?RUDYはそういう人だよ」
いつか夫がそう言ったことがある。
それはまったくそうなのだろうと、私も思った。
彼の弟が弾くウクレレにあわせて、従兄弟が「オーバー ザ レインボウ」を歌った。
RUDYが1番好きだった歌だ。
その歌の間、私はぼんやりと前を見ていて、その目の端にRUDYの写真とキャンドルが置かれているテーブルがあって、
そこに浅く腰掛けて、歌に合わせて足をブラブラさせている人を見た。
・・・・・気がした。
まばたきをして、改めてそのテーブルを見たときには、もうその人影は消えていた。
あれはRUDYだっただろうか。
みんなが泣き笑いだった。
この日、3回も虹を見た。
朝、海から見て、メモリアルに行く途中でダブルの虹を見、そして帰りにも。
「ヘイ、RUDY」
虹を見るたび、夫がそう言って虹を見上げた。
この日ほど、私は私に残された人生において、ハッピーパーソンでありたいと思ったことはなかった。
RUDYのように、人を楽しい気持ちにさせる、楽しい人でありたい。
長さで言えば短い人生だったけれども、RUDYは幸せだっただろう。
自分が幸せじゃない人は、人を幸せにはできないのだから。
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彼はまだ31歳だった。
私は直接RUDYに面識はなかったけれど、彼の明るい性格を思わせる話は時折聞いていた。
RUDYのメモリアルがあるというので二人で参加した。
メモリアルは、お葬式とは違い、故人を「笑顔」で送るためのもので、ここでは普通に行われる。
故人の家でやることもあるし、場所を借りることもあり、たいていバフェ式の食事も用意されている。
会場には家族をはじめ、友人知人がたくさん集まっており、
RUDYの写真にいくつものレイがかけられ、華やかな花が部屋中に飾られ、色とりどりのキャンドルが灯り、
人々は明るくきれいな色の服を着ている。
RUDYのスライドが流れる。
家族や友人が思い出を語る。
人を笑わせることが大好きで、思い出すのはRUDYの笑顔ばかり。
誰もが口をそろえてそう言った。
スライドの中で、病気と薬のために太っていたRUDYは、そのまあるい身体を揺するようにして笑い、
笑うと顔全体がクシャーっとゆるむ。
「転校生に、真っ先に声をかけるヤツっているだろ?RUDYはそういう人だよ」
いつか夫がそう言ったことがある。
それはまったくそうなのだろうと、私も思った。
彼の弟が弾くウクレレにあわせて、従兄弟が「オーバー ザ レインボウ」を歌った。
RUDYが1番好きだった歌だ。
その歌の間、私はぼんやりと前を見ていて、その目の端にRUDYの写真とキャンドルが置かれているテーブルがあって、
そこに浅く腰掛けて、歌に合わせて足をブラブラさせている人を見た。
・・・・・気がした。
まばたきをして、改めてそのテーブルを見たときには、もうその人影は消えていた。
あれはRUDYだっただろうか。
みんなが泣き笑いだった。
この日、3回も虹を見た。
朝、海から見て、メモリアルに行く途中でダブルの虹を見、そして帰りにも。
「ヘイ、RUDY」
虹を見るたび、夫がそう言って虹を見上げた。
この日ほど、私は私に残された人生において、ハッピーパーソンでありたいと思ったことはなかった。
RUDYのように、人を楽しい気持ちにさせる、楽しい人でありたい。
長さで言えば短い人生だったけれども、RUDYは幸せだっただろう。
自分が幸せじゃない人は、人を幸せにはできないのだから。
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人を愉快な気分にさせる人。
人を不愉快な気分にさせる人。
前者でいる事を選択したいなU+2661
どちらでいるかは、選べるんだもんね。
天花さんはまちがいなく前者だよ^^