ラップトップのパソコンの電源を落としたあと、
真っ暗になった画面に映る自分の顔を見るのが、怖い。
鏡ではわかりにくい、皮膚の影、つまりいろんなシワやタルミが、
容赦なく映り込んでいるのだ。
顔の筋肉を日々鍛えている努力の甲斐もなく、
くっきりとしたゴルゴ線が、呆然としている私をあざ笑っている。
「夜、電車の窓に映る自分の顔に愕然としちゃってさぁ・・・・」
いつだったか、日本に住む友人が言っていたことがある。
自覚しているより、ずっと老けたオバサンがそこにいたのだという。
それ以来、つり革につかまっていても、けして窓を見ないようにしているらしい。
たぶん、それと同じ。
私も、パソコンの電源を落としたあとは、絶対に顔を見ないようにして蓋を閉じている。
運転免許証の書き換えをした話を、寝がけに友人(同い年)とLINEで話していた。
私「これであと8年は書き換えなくて済むわぁ」
友「8年はあっという間やね」
私「今度の書き換えのとき、あたしらロクジュウヨン・・」
友「えっ!!!・・・・・そういう現実、怖いわぁ」
私「考えると眠れん」
友「考えたら、アカンよ!みんな年とるねんから。それにしてもロクジュウってアンタ・・・・」
年をとると図々しくなって、怖いものがなくなってゆくなんてのは真っ赤な嘘で、
年々、怖いものは増えてゆくものなのである。