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『空中ブランコ』(奥田英朗)

2006-05-07 11:37:55 | 読書日記
「イン・ザ・プール」に続き、精神科医「伊良部一郎」が大活躍。

前作は、どちらかというと普通のサラリーマンが精神病を患い、伊良部総合病院を訪れていたが、今度はちょっと特殊で、クセのある職業の人たちが訪れます。

空中ブランコが飛べなくなったサーカス団員。
尖端恐怖症のヤクザ。
義父のズラを取りたい精神科医。
ボールの投げ方が分からなくなったプロ野球選手。
嘔吐症、強迫症の女流作家。

伊良部医師は相変わらず、ぶっ飛んだキャラクターで、訪れた患者の心を最後には楽にしてあげます。能天気でとても治療している感じではありませんが、不思議と何でも話ができ、ちょっとだけ病気の核心を突く事を言うことで、患者自身が自分で元気になっていきます。

でも、今回は、「女流作家」という作品でちょっとジーンとさせるなど、ただ笑わせてくれるだけではありません。

ますます絶好調な伊良部医師の続編が楽しみです。