ポンコツPAK-ブログサイド-

ミリオタ、エルンストによるブログです。
pixivでダラダラ描いてます。

エリクソンの子供たち チャールストンの監視者 USS Weehawken

2011-01-23 21:26:01 | ミリタリーな話題
おひさしぶりでございます。
すみません、現実の方がかなりバタついていたもので…。

ピクシブ以前よりずっと、艦船などの水モノ兵器を描いたことがなかったんですが、資料が手に入ったので描いてみました。




南北戦争時の海では、世界で初めて旋回砲塔を積んだ装甲艦が現れました。その第一号U.S.S.モニターはハンプトンローズ海戦で名をはせ、多くの派生形を生みました。
そして小柄な船体に大型砲塔を乗せるという”モニター艦”という新ジャンルを確立しました。

絵はパサイク級沿岸用モニター5番艦”ウィーホーケン”で、同型艦が全部で10隻も作られました。(ちなみにモニター系艦は各型合わせて戦時に50隻以上建造されました)
初代では乾舷甲板上にあった操舵室は砲塔上に移動してます。ここだけ船体に軸で固定されており、砲塔だけが旋回するしくみだったそうです。
残っている写真などを見ると、甲板上にカッターを4隻搭載しており、砲塔上に手摺も付けられます。またボートハウィッツァーを甲板に装備している写真もあります。
波が大人しい気もしますが、喫水線が浅い沿岸用なので高波には耐えられず、実際この艦は一年もたたずに嵐で沈みます。
乾舷が低いのは極力砲撃を避けるため、喫水線下に機関や船室があるためです。この構造は潜水艦にも通じるもので、実際に設計者のエリクソンは後に近代潜水艦設計へ技術提供を行っているそうです。

しっかし、本当に甲板上に無駄なモノがない船だ…。当時は”いかだの上にチーズボックスが乗ってる”などと言われていたそうです。

1863年1月に就役。4月に南軍に占領されていたサムター砦砲撃に参戦、6月には南軍装甲艦”CSS.アトランタ”(ヴァージニアを角張らせたようなデザインの艦)
と第二のハンプトンローズとでも言うべき(言いすぎか?)砲戦を演じ、鹵獲します。そして12月、停泊中に嵐に会い、短い一生を終えます。
なぜか「ヒポポタマス」の歌を連想してしまった…。
比較の為に水兵さんを一人置きましたが、なんかさみしいな…。