1860年代、フランス皇帝ナポレオン三世によるメキシコ出兵時のフランス軍猟兵(Chasseurs a pied)です。
わざわざハプスブルグ家から新皇帝まで派遣したにもかかわらず、この戦役自体は大失敗に終わりました。
後に軍事顧問団として来日するブリュネ砲兵中尉の初陣/受勲の舞台でもあります(同地のスケッチも残されております)。
本来革製シャコーが制帽ですが、この戦役では歩兵と同じ日除け布付ケピが使われてました。
この剣留め付上衣が日本の仏式伝習隊/新政府の陸軍の軍服のデザイン元のように思います。
アメリカ南北戦争時にルイジアナ州やニューヨーク州などの一部でも軍装がそっくり真似(輸入も)されました。
しかし陸軍の軍服は本国フランスでは1867年冬に改定され、普仏戦争では戦列歩兵はWW1まであまり変わらないデザインのダブルブレストコートが採用されました。
シャスールは黄色いライン入りの紺ケピ、外人部隊やアフリカ軽歩兵と同じデザインの黄色ライン入り紺ダブルブレストのジャケットで戦いました。
その改定のせいで、それ以前のメキシコ出兵部隊以外の兵科の軍装が調べにくいこと甚だしいのです…。(特に横浜に駐留してたアフリカ軽歩兵ェ…もうフランス行くしかねえなこりゃ)