ポンコツPAK-ブログサイド-

ミリオタ、エルンストによるブログです。
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チャールストンの軍神製造マシン 南軍潜水艦 H.L.ハンレー

2012-04-06 20:58:40 | ミリタリーな話題


世界で初めて戦果を挙げた潜水艇、アメリカ南部連合海軍のCSS H.L.ハンレーです。

乗員8名で、動力は人力!7人の水兵が一本に繋がったクランクを回転させてスクリューを動かしました。前部船橋部分に操船/指揮官が乗りました。
水中では視界は無いに等しく、机にコンパスと蝋燭があるのみ。時折浮上しての位置確認(換気の意味も含む)のみで作戦を行います。
背中についてるパイプはシュノーケルのようです。
船底部の四角いのはバラストの錘で、急浮上の際は床のボルトを緩めてこれを外すしくみでした。

舳に固定された外装水雷を敵艦の船底に刺して爆発させるという、魚雷発明以前の水雷艇の一般的な攻撃手段をとりました。
ハンレー以前では同じ南軍の半潜水式蒸気水雷艇ダヴィット号が1863年に北軍装甲艦ニューアイアンサイズを外装水雷で攻撃、大破させています。

ハンレーは出撃前の試運転時と攻撃訓練時の2回の事故を起こして沈んでおり、開発者のハンレー自身と水兵合わせて13人が溺死しております。

1864年2月、チャールストンにおける初陣で北軍の木造スループ艦フーサトニックを外装水雷で撃沈、潜水艦史上初の快挙を成し遂げましたが自身も爆発に巻き込まれて沈没しました。

2000年に米海軍と考古学者チームによって引き揚げられ、現在はチャールストンで保管されています。2004年には乗組員の埋葬(曰く「南軍最後の葬礼」)も行われ、艇と同じチャールストンに眠っています。

おまけ(メインか?)で南軍の水兵さんを描いてみました。海軍も陸軍と同じでやっぱり制服は灰色です。
陸戦装備として英軍式の胴乱にP1858海軍用エンフィールド銃、それに付属するP1859カトラスバヨネット(マルティニ・ヘンリーの時代まで使われている)を装備しています。
実はこの南軍のものとよく似た灰色のセーラー服が、我が国の幕府海軍水兵にも支給されていたというお話もあります。