ポンコツPAK-ブログサイド-

ミリオタ、エルンストによるブログです。
pixivでダラダラ描いてます。

榎本艦隊旗艦!フリゲート・開陽(明治元年)

2013-12-26 23:49:00 | 幕末


榎本艦隊旗艦。スクリュー推進木造35門フリゲート、開陽丸です。でも雨女・時化女。
江差に復元船もあるみたいですね。いってみたい!

カラーリングは絵画を参照。艤装と一体化しているフロックコートと帽子は
遊就館に現存する榎本武揚の軍服を基にしました(飾りが残ってないので写真も)
右手のは沈没地点で薬莢が引き揚げられたM1862ガトリングガンをピストル風にしたものです。

砲は当初の26門からイギリスで35門に増強。プロイセンのクルップ製ライフル砲やアメリカ製9inchダールグレン滑腔砲追加装備したようです。

鳥羽伏見の戦いのさなか、瀬戸内海で薩摩の春日丸と交戦。榎本艦隊旗艦として品川を脱走しました。
箱館政権成立後、江差への攻撃支援時に時化に会い、座礁、沈没しました。


これで箱館占領時の軍艦は描いたぞ!あと接収されて艦隊に組み込まれた高雄丸も詳細がようやくわかってきた…

次はできれば大晦日に更新したい!

王室御用船HMSエンペラー・蟠龍丸(明治2年)

2013-12-22 22:45:28 | 幕末

元イギリス王室ヨット、幕府海軍御用船/砲艦の蟠龍丸です。

1858年、日英修好通商条約の手土産として英国より将軍に献上され、日本で砲艦に改造されました。
箱館湾海戦では松岡磐吉艦長指揮のもと、官軍の朝陽丸を爆沈させたことで有名です。
王室御用船だけあって内装は赤天鵞絨の絨毯に鏡張りの壁面など絢爛たるものだったようです。
箱館戦争時、松前城への艦砲射撃にあたり、城の台場からの反撃で24斤砲が命中、幸い大事には至りませんでしたが、その際に内装の鏡は破損したようです。

武装は砲4~5、6門(資料により複数あり)。今井信郎『蝦夷之夢』では朝陽丸を轟沈させたのは3番砲の『12斤「ナポレヲーン」「カーン」』と記述されており、
6~12ポンドの小口径砲が搭載されていたようです。

朝陽艦撃沈後に陸へ乗り上げて乗員は五稜郭へ脱出、船は焼かれました(自焼か官軍放火の2説あり)。
戦後、焼け残っていた船体はイギリス人商人の手で上海で修復され、2本マスト練習艦として日本海軍”雷電”となり海軍兵学寮で1888年まで使われ、
その後は民間へ無償譲渡。雷電丸として捕鯨船など役割を転々とし、1897年に解体されました。

アボルダージュ!幕府海軍外輪コルベット・回天(明治二年)

2013-12-17 20:21:44 | 幕末


北上「あの武器だけは、やっぱ載せないでよね。頼んだよ」
回天「Mach dir keine Sorgen(心配するな)!今度こそあのフランス娘を乗っ取ってくれる!」(以上、会話のドッヂボール)

というわけで蝦夷共和国最後の旗艦、回天丸です。宮古湾海戦における単独でのアボルダージュで有名ですね。

全長76メートルの木造外輪式コルベット。幕府海軍時代の兵装は50ポンド施条長砲(おそらくダールグレン5.1インチライフル砲が該当する。絵で右手に持ってるのもそれ)1、40ポンドブレークリーライフル砲10、15拇ホウイッツル2。速度は最高10~12ノット。

元は見事な三本マストのコルベット艦でしたが、蝦夷上陸時には途中の台風で後部マストを残して帆を失い、変わり果てた姿になっておりました。
その時の姿が同行したフランス軍事顧問ブリュネのスケッチに残されております。
ちょっと模写してみました。宮古湾海戦や最後の箱館湾海戦まで、この後部マストと仮設前部マストだけを立てた姿で戦ったようです。
あと回天丸の絵画にある外輪覆の車輪型模様ですが、元のダンツィヒの絵にはなかったので後者を採用しました。

甲鉄奪取のため艦長の甲賀源吾、陸軍奉行並土方歳三と海軍奉行新井郁之助を乗せて宮古湾へ出動。
協同するはずだった高雄と蟠龍に合流できずに単身、アメリカ国旗を掲げて宮古湾へ突入。甲鉄の横腹へ突きかかり
「アボルダージュ」が実行されました。しかし、ガトリングガン(小杉雅之進の記述を参照すれば1インチ口径の1865型)などを用いた甲鉄艦内からの必死の抵抗で移乗攻撃は失敗、
乗り込もうとした新選組隊士や彰義隊士、艦長の甲賀をはじめとした乗員など多くの死傷者を出して宮古を去りました。
(この時甲鉄乗員が使用した”短槍”はおそらく和槍ではなく、当時の欧米艦に装備されていた移乗攻撃防止装備のパイク。甲板上で数人で槍衾を作って敵の乗り込みを防ぐもの)

箱館湾では機関故障により浮き砲台となって味方唯一健在だった蟠龍を支援。敵艦から100発以上の砲弾を受けながら戦い、
最後は官軍に放火(味方による自焼説もある)されて最期を遂げました。


二枚目は移乗攻撃カード(またかい!)。斬り込み隊のメンツは資料によってさまざまなので、ちょっと大雑把に。

プロイセン製でイギリスにいたこともあるので、フランス生まれの甲鉄艦とはどのみち仲良くなさそうですね…。