広告コピーは売るためにあるという観点から、過去に売れたものをマネして作れと勧める本。
「ザ・コピーライティング」(1932年)、「伝説のコピーライティング実践バイブル」(1937年)、「ザ・マーケティング【基本編】」「ザ・マーケティング【実践編】」(1975年)を伝説の名著3部作として、サブタイトルでも、監修者・解説者はじめにでも、この3部作を1冊に凝縮したことが謳われ、さらに著者はじめにとプロローグでもこの3部作を“ ALL IN ONE ! ”と繰り返しています。その実質はどうかというと、この3部作合計2000ページ超を要約しているのではなく、この3部作から著者が使えると判断した合計48ページの内容だけを解説しているのです。著者はそのことも説明していますし、「エッセンス」とか「いいとこ取り」とも言っていて、だからこのコピーも「ウソ」ではないのですが、コピーを見たときの印象と読み進んだときの印象にはギャップがあり、今ひとつ釈然としないものを感じました。このあたりに著者たちの広告やコピーに対する考え方が象徴的に表れているように思えます。
この本の本体となる、実践例として挙げられているもの、そこから学ぶべきもの、マネして作るものの方向性も、確かに目を引きつけ売るための効果は感じるのですが、同時に、どこかあざとさやそれを掲げるとしたときの気恥ずかしさを感じます(売るためには羞恥心など捨てろ、気取るなというのがこの本の基本姿勢なのだとは思いますが)。
横田伊佐男 神田昌典監修
ダイヤモンド社 2016年4月14日発行
「ザ・コピーライティング」(1932年)、「伝説のコピーライティング実践バイブル」(1937年)、「ザ・マーケティング【基本編】」「ザ・マーケティング【実践編】」(1975年)を伝説の名著3部作として、サブタイトルでも、監修者・解説者はじめにでも、この3部作を1冊に凝縮したことが謳われ、さらに著者はじめにとプロローグでもこの3部作を“ ALL IN ONE ! ”と繰り返しています。その実質はどうかというと、この3部作合計2000ページ超を要約しているのではなく、この3部作から著者が使えると判断した合計48ページの内容だけを解説しているのです。著者はそのことも説明していますし、「エッセンス」とか「いいとこ取り」とも言っていて、だからこのコピーも「ウソ」ではないのですが、コピーを見たときの印象と読み進んだときの印象にはギャップがあり、今ひとつ釈然としないものを感じました。このあたりに著者たちの広告やコピーに対する考え方が象徴的に表れているように思えます。
この本の本体となる、実践例として挙げられているもの、そこから学ぶべきもの、マネして作るものの方向性も、確かに目を引きつけ売るための効果は感じるのですが、同時に、どこかあざとさやそれを掲げるとしたときの気恥ずかしさを感じます(売るためには羞恥心など捨てろ、気取るなというのがこの本の基本姿勢なのだとは思いますが)。
横田伊佐男 神田昌典監修
ダイヤモンド社 2016年4月14日発行
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