獅子丸のモノローグ

☆気まぐれ不定期コラム☆

薄幸なる5ドア車たち(19) 日産・マーチBOX

2008年10月28日 | カタログ倉庫

   
 日産のマーチというクルマは、可愛らしくも見飽きないそのスタイリングが素晴らしい。
 歴代のマーチはすべて長寿である。

   
 特に私が好きなのは、この2代目(K11型)。

   
 インテリアも明るく、けれんみ無く、各操作系も使いやすそうだ。

   
   
 この、リモコンキーのカタチが、また可愛らしく小粋である。

   
   
 そんなマーチだが、この時期のコンパクトカーや軽自動車に流行したレトロチックなお面の「ルンバ」と「ボレロ」というヤツには、当時の私は閉口していた。
 そもそもその流行を作ったのが、他ならぬ「スバル」の「ヴィヴィオ・ビストロ」であるということも、歴史上の悲しい事実ではある。

   
 そして、マーチの派生車の真打ちは、やはりこの「BOX」といえましょう。

   
 荷物室拡大のため、リヤのオーバーハングを26cm延長したリヤスタイルが愛くるしい。
 ちなみに、ホイールベースは素のマーチと共通である。

   
   
 リヤシートの可倒方法については、素のマーチは背もたれを前倒しするだけの「シングルフォールディング」だったが、マーチBOXのエライところは、それを「ダブルフォールディング」に改めた点である。
 だが、ホイールベースをいじっていないのにコレが採用できるということは、そもそも素のマーチも最初からダブルフォールディングにするべきだったのではなかろうか・・・ま、需要が少ないこととコストダウンの両方の理由なのだろう。

   
   
 そのほかにも、「BOXならでは」の特別装備が満載!

   
 「マーチA♯(1.3L:4AT)」の当時の車両価格は129.5万円。
 そして「BOX(1.3L:4AT)」は139.5万円。
 たったの10万円で広大な荷室が得られるのは悪くないし、きっとBOXの実用性は高かったと思われる。
 加えて、リヤエンドの後付け感も、外野で見る分にはフランス車チックで面白いと思うのだが、やはり、一般には受けなかった。
 さらに2001年になってマーチBOXより13cmも短い全長でスペースユーティリティーを徹底追求した「ホンダ・フィット」が登場するに至ると、このBOXはその珍妙で愛らしいリヤスタイルを除いて、存在意義を全く失ってしまった。
 最近、このクルマをまったく見かけなくなってしまった・・・
 あと何十年かすると、歴史に残るカルト・カーとして、おそらくは珍重され、崇め奉られることであろう。
 合掌。

   

コメント (22)
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