続・笑う蜘蛛の糸

1969年生まれの私、
潮風太子が第2団塊世代特有の視点で書く
コッソリ系ブログです。

構図は同じ

2021-06-19 00:42:31 | 日記
今回は、
ちょいと馬鹿馬鹿しく、
長い噺になりますが、
しばしお付き合いのほど・・・

気づけば私メ52歳になりました。
当然のことながら会社では、
かなりの古株組になってしまい、
下からみたら完全なる、
ウゼェおやじって感じなんでしょう。
若手組とは
都合30近いの年の差ですから。

そんな彼らと我々が話をする際、
最も興味深く聞いてくる
「昔話」のひとつに、
バブル景気のハナシがあります。
「脱線話」とかで結構使っている、
指導組のジジイどもが結構いることを、
最近知ってチョイとビックリ。
そんな話興味あんのかね?と。
逆にムカつくだけじゃね?
などと思っていたら、
意外とそうでもないようで・・・

まぁ概ね
例の万札でタクシー止めたハナシとか、
よく働けよく遊べ!そのままに、
ディスコ隆盛期の様子だとか、
キャバクラ通いのハナシやら、
株やパチンコ(規制前の噺)で
大儲けってなハナシやら、
ボーナス右肩上がりの753話に、
超高金利の金融噺やらと、
当時の景気のいい話を打てば、
「信じられない~」の歓声に、
妙なアドレナリンがでるらしい。
ちなみにオチはバブル崩壊だそう。
これでガッチリ場がつかめると・・・
へぇ~とな。

この流れは当然私メにも来たものの、
どういうワケか私、
潮風太子にはオウム真理教の話とか、
当時倒産、破産した会社のハナシとか、
事件や事故の裏ネタバナシだとか、
挙げ句は地上げの話と、
ネガティブな質問をしてくる、
カルトな連中がやたら多くて、
ちょいと面倒くさい。

山本マリーンズや
YMOとかBOØWYからの、
音楽ネタや当時の演劇演芸文化、
プロレス、ボクシング、
ノストラダムス系オカルト話や、
少女隊や及川光博といった、
アイドル全盛期ネタや、
未曾有の競馬ブーム話なら、
明るく饒舌に話したいのだが、
そういう話には一切興味がナイらしく、
結局のところ、
彼らの「必要な情報」についてのみ、
語るハメになる。
なんでだろう?

どうやらネットにも
詳しく書かれていない話を、
知りたいのが彼らの真意らしい。
そういう噺なら「あの人」的な、
イメージでいるのだろうか?

〜地上げのハナシなどは、
最近のハナシとリンクさせて、
話をすると理解させやすい。

六本木のあのビルを見るにつけ、
初台周辺のビル群をみるにつけ、
枝川周辺のタワーマンションやら、
麻布や向島周辺の近代的な
繁栄ぶりを見るにつけ、
いまだに少しばかりイラっとする。

「地上げって何が悪かったんですか?
ちゃんとした経済活動ですよね?
結果として再開発が成功したのでは?」と、
とあるサイトを見たらしき奴が、
こう質問してきた。

一昔前のネトウヨが、
大東亜戦争の正当性を、
説くような話ぶりで(笑)
再三書くけれど、
自分は右巻きながら、
やはりあの戦争は、
余計な戦争だった派。
トップがガチのアホだと負け戦となる。
あの戦争で得た、
我が国の貴重な教訓。

これは現代においても、
企業でも家庭でも当てはまる。
そう考える。

さて地上げ噺に戻って、
確かに小汚いバラック長屋や、
古典的な先住民にはパラダイス、
余所者には厳しい旧式コミュニティを、
完璧なまでに崩壊させ、
劇的な新陳代謝が起きたことで、
町を街へと変貌させた。
左風な書き方をすると、
まさしく破壊と構築の成功例。
戦後の長屋文化を崩壊させるには、
これしかナイという、
手段だったのかもしれない。
が、
当時の「現場」を知る者としては、
その裏側にある実態も、
加えて伝え遺しておくべき、
ではないかとも考える。
なんでも美化して
考えようとする思考は、
これまた極めて危険な考え方だ。

バブル景気については昨今、
学校の授業、講義があるそうで、
もはや歴史の授業の域とは驚いた。
またYou Tubeで、
伊丹十三監督のミンボーの女を、
観て更に関心を持ったなんて、
ハナシを聞いて更に驚いた。
これがネット世代の情報収集能力。

確かにあの映画で描かれている、
ヤクザによる横暴な地上げが、
実際にあったことは事実で、
あれより酷いハナシも、
盛り場の酒席で噂話ではあるが、
よく聞かされたもの。
グロ話ばかりなので、
あえてここでは書かないが、
あ〜あのシーンはアノ話が元ネタか。
フィクションということにすれば、
なんでもアリなのかぁ…と、
当時思ったのを記憶している。

ただ当時の地上げは、
ヤクザだけの仕事じゃ無かったこと。
ここについても触れておきたい。

当時ヤクザがやっていた
「地上げ仕事」は主に、
詰めの仕事が殆どで、
要するにゴネている家を潰すのが、
彼らの主な役回りで全部が全部、
あの映画のように、
全てがあの調子では無く、
むしろ殆どのケースでは、
「円満」な地上げが
行われていたのも実際。

どういうことか?

「あれだけの広大な土地」を、
大手含め不動産屋だけで、
超短期間のうちスムーズに、
地上げなどできるハズもなく。

そこで大きな働きをした者の中に、
地元近隣の商店主や
町工場の社長もいたことは、
あまり語られていない。

この当時はとにかく、
土地の異常高騰から、
スピード買収が必須課題。
とはいえ、
ある日突然、
スーツ姿の見ず知らずの
不動産屋がやってきて、
あ〜そうですか(^^)
と地上げにスンナリ応じた人は稀有。

しかしSNSもナイこの時代、
こういうコトがあると、
たちまち近所の噂話が始まる。
この噂を流すのが大手デベロッパーや、
地元の「議員」やら
「子役人」たちの仕事。
近いうちにこの辺は再開発で、
立ち退きがありますよ・・・
という風。

そこであらかた
ハナシが伝わった頃を見計らい、
本編の地上げに取り掛かる。
そこで重宝されたのが、
エリア外ながら直近隣在住の、
商店主や町工場の社長。
こういう人たちを不動産屋が、
フリーランスの工作員風情で雇う。

この土地の事情に精通している、
地元の顔利きならではの人選。
しかし、
この時のやり口がすごかった。
銀行やら証券会社やら
ノンバンクやらも、
地元商店主や工場の社長に、
億単位の金を貸付けようと、
やたらめったらストーカーのそれで、
しつこく付きまとうようになる。
「このお金で地上げビジネスを」と。
それこそ青天井で。
儲けた金で贅沢三昧ククク。

もちろん、
そんな状況下でも、
常識的でマトモな人たちが、
ほとんどだったので、
当然「お断りだ失せろ」と、
「金融屋」を一喝して追っ払う
地元経営者ばかりだったものの、
なかには金に目がくらんで、
この「工作員役」を嬉々として、
引き受けた面々がいた。
これが民兵の俄か地上げ屋。
報酬もまた札束。

この当時、
この手のエリアの町工場へ行くと、
当時売れに売れていた自動車。
その一部品を秒刻みで、
早朝から深夜まで、
まさしく死ぬ思いで、
製造していた町工場で社長が、
この手の「金融屋」を怒鳴りつけて、
追っ払っている光景をよく見たもの。
多忙にもかかわらず、
これまたひっきりなしに
「電話」もかかってくる。
「とにかく2億円借りてくれ」などと。
「そんな大金借りたって、
返せねぇって言ってんのに、
奴らはしつこく来るんだよな」と、
うんざりした様子で、
若造の潮風太子にぼやく。

かと思えば、
そこからすぐ近くの某町工場では、
社長が電話口で手もみしながら、
「はい、ではあそこの土地は、
〇千万であっちは、
〇千万で立ち退きの方、
進めますんでグヘヘ」
なんてやっている。
「もう、こっちの方が本業になっちゃって」
などと職人の風上にも置けない
体たらくぶり。
あくまで工場経営は「根抵当」の担保がわり、
だったようだ。

そんな俄か地上げ屋の中に、
潮風太子の叔父もいることを
知ることになるのに、
それほど時間はかからなかった。
当時の叔父は金持ち相手の町の電気屋で、
今のような家電量販店が出始めるか、
まだかという頃で、
この手の家電量販店のことを、
バッタ屋と蔑んだ言い方をしていた頃。
この時代の町の電気屋の叔父は、
ちょっとした名士だったようだったが、
この「信用」がのちに悲劇を生む。

金が入り用なところ、
隣人とトラブルを抱えている家や、
家族仲の悪い家などが、
真っ先のターゲットとなり、
次に貸家、貸地を抱えた大家クラスの、
広い土地を立ち退き料込みの、
割り増し高値で揺さぶると、
皆、これ幸いにと、
嬉々として要求に応じていくが、

エリアによってはマスメディアを使って、
立ち退き反対運動などを始めたりするのも、
この頃合いで、
ついには左巻きな連中が登場し始める。

やがてエリア内の土地で、
暮らす面々も、
疑心暗鬼となり対立構図が、
できるようになれば、
しめたもの。

ここでの重要なポイントは、
この段階の過程において、
「ちょいとゴネたら、
立ち退き料がハネ上がった」
などと盛り話をする輩が必ず、
何人か登場してくること。
実際には30万だかでも、
これを500万だとか盛って話す輩が、
登場してくるようになる。
実はこれも織り込み済み。

ついには、
この与太話を真に受けて、
ウチもギリギリまでゴネて・・・
と皮算用し始めた頃、
今度はヤクザが登場して、
むしろ買い叩かれるハメに。
さっさと大人しく売ればよかった・・・
というハナシがオチ。

かくしてできた広大な土地へ
「バベルの塔」が次々と建設され、
下町はナントカCityという名称に。

その後のバブル崩壊については、
授業でやったのかな?と聞く。

「ニワカ地上げ屋ってどうなったんです?」
と聞いてきたので、
当然、皆「破産」したねと淡々と、
答えてやると絶句していた。
「ウチの叔父さん、
あの後、借金だらけになって、
店どころか家族も住処もすべて失って、
流転の人生の挙句、
去年だったか、
とうとう生活保護の申請をしたらしくてね。
ウチの実家に役所から
電話がかかってきたそうな」で締めた。

「では、あの時どうすればよかったんですかね」
と興味津々に模範解答を求めてきたので、
「どうにもならんさ時代がそうさせたんだから」
と答えてから、

今のオリンピックだって、
ヤバいなと思いつつも結局、
ヤルっていう方向を受け入れつつ、
そのくせ「一応、俺は反対なんだけどね」
などと、もっともらしい予防線を張る。
何かトラブルが起きたら、
「だから俺言ってたじゃん」と。
卑怯者の方便もいいところだ。
だから俺は笑っちゃう。

ニュースみる?
YouTube観てんでしょ?
じゃあこういうニュース知ってるよね?
と畳みかけて、

ボリビアが麻薬ビジネスと、
本気でオサラバするとは驚いたが、
2年前にドイツの鉱山開発支援の約束を、
事実上反故にして
今年に入ってワクチン外交から、
中国と手を組むことになるとは・・・
チェゲバラを殺した国が、
共産主義国の植民地に落ちるかね?
しかも麻薬は即死刑の国と。

ベラルーシでは、
反体制派ジャーナリストが、
事実上、政府に拉致されるという事件。
これまでのロシアからの
借り入れをやめ借入先を、
中国の銀行に変えた途端コレ。

アフリカ諸国では結局、
鈴木宗男の尽力が無駄になった。
これらの国々で起きている事象をみれば、
さっきの質問の答えは出せるっしょ(^^)
まったく同じ構図なんだから。
皆、ヤバいと思いつつ、
それに嬉々とする者もいれば、
一応は抗議のポーズを取る者もいる。

ウイグルも香港もミャンマーも皆、
まったく同じ構図。
ただ今起きている、
ミャンマーの惨劇については、
後々書かなければならないかもしれない。
結局、正義なんてナイってこと。
やなせたかし先生も仰っておられた。

会社生活もまったく同じ。
構図は黄金比の如く皆同じ。
そこに気づくかどうか…(笑)

ウチはバカ会社と言いながら、
若手や仲間たちと飲む酒のウマいこと(笑)
でも結局は皆、
長いものに巻かれちゃう。
これもまた勤め人の人生の楽しみ。

ただ、その楽しい飲み会も、
今はできない。

よって、
こういうハナシをシラフですると、
皆、終いには真顔になっていて、
毎回ドン引きとなる。
こうしてヘンなオジサンは今日も、
日々スベリまくっている。
ではまた次回。
コメント (2)
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