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Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

α2「ベルリン国立美術館展」 2012.

2014-02-12 | Exhibition Reviews
 「ベルリン国立美術館」、プロイセン帝国時代において15世紀のルネサンスから近世までの約400年にわたるコレクションを収蔵した15に及ぶ美術館の総称。

 展示された作品の数々は美術史の変遷を垣間見せてくれつつ、当時であっても、今であろうとも、自らが「聖母子」や「福音」を見たことがなくとも、光によって網膜に投影された像と「聖母子」や「福音」といった言葉とイメージを瞬時に照合し、宗教的な寓意やメッセージを認識し、解釈することで間接的に経験させてくれるような気がします。

 ただ、フェルメールが描いた少女が真珠の首飾りを纏うその瞬間は、いわば彼女だけの経験。

 観るものにとっては、光が網膜に投影した瞬間の感覚や知覚そのもののように、自らの認識や解釈そのものが介在しないような純粋な経験をもたらしてくれるような気がします。

初稿 2014/02/12
校正 2020/11 28
写真「ベルリン国立美術館展」図録
期間 2012/06/13~2012/09/17(東京・国立西洋美術館)


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