カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

アメリカン・ジャンクフードの史跡~その2

2009-03-04 19:00:54 | お出かけ
アメリカン・ジャンクフードの史跡めぐり。
ドーナツ、ホットドッグに続き、いよいよハンバーガーの登場です。

【ハンバーガー編】
アメリカと言えばハンバーガー、
ハンバーガーと言えば、そうマクドナルドMcDonald'sですね。
そのマクドナルドの発祥の地がカリフォルニアだって、知ってましたか?

ロサンゼルスから車で一時間ほど南に下ったSan Benardino市の街外れに、
1948年、マクドナルド兄弟が小さなドライブインレストランを開きました。
彼らはそれまでの常識を覆し、ウエイトレスや陶器の皿を使わない、
セルフサービス方式のレストランを考案しました。
更に、自動車産業のコンベアーシステムの生産性の高さを参考に店舗を設計し、
見事クイックサーブとテイクアウトビジネスを成功させたのでした。


市の中心部を外れた少々うらぶれた通りに、「ハンバーガー15¢」の看板が現れます。
ここが“世界の言葉”マクドナルドの始まりだったとは、拍子抜けするほど、寂れた街並み、そして小さな建物。
(ちなみに当時の建物は残っていません)

Histric Site of
the Original McDonalds


1398 N.E St.,
San Bernardino, CA92405

ちゃんとカリフォルニア州の史跡に認定されてます。

現在、この1号店ではハンバーガーの販売は行っていません。

と、看板にも書いてある(笑)

中には、オープン当時の調理用具や制服、包装紙や紙コップなどが展示されています。

こちらはメニュー表。
当時はハンバーガーとフレンチフライ、シェイク、コーラという限定メニューだけ。

ロゴもマスコットも今のとは違います。

1955年当時の店の外観は
こんなんだったんですねぇ

個人の方の運営のせいか、博物館というには展示内容は正直今ひとつですが、
当時を偲ばせる品々には興味をそそられます。
なにが凄いって、うまく写真に撮れませんでしたが、
世界中のコレクターからの寄付によって集められた往年のおまけたちが圧巻です。
あ、日本語!

マクドナルドが大きな転機を迎えるのは1954年。
シェイク用のマルチミキサーのセールスマンだったレイ・クロックRay Krocが、
兄弟のアイディアに惚れ込み、事業の全権利を買い取る契約を結んで、
フランチャイズ展開を開始、イリノイ州シカゴに直営店の1号店を開きます。
これが現在のマクドナルドです。
だからマクドナルドのホームページ上も、1号店はシカゴなんですよ。
(ちなみにこの店舗は現在、レイ・クロック創業の1号店として博物館になっています)

以後、ロゴマークを改め、マスコットとしてロナルド(日本ではドナルド)が登場し、
現在のマクドナルドの形になっていくのでした。
121か国に約31,000店舗を展開する世界一の外食産業が、
こんな田舎町からスタートしたなんて感慨深いものがあります。

ところで、マクドナルドの現存する最古のお店ってのが、意外にも近くにあるんです。
1953年にオープンした4号店で、現在もちゃんと営業中だというので行ってみました。


住所を頼りに車を走らせていると、道路脇にそれらしきものを発見。
でも何かが違う???
現在のマクドナルドって、
←これですよね

でもここは、こうなんです。
ロゴカラーが水色?!
ゴールデンアーチが半分?!
McDonald'sって書いてない?!
そういえばロゴマークも違う?!
ってか、この人形、何?!


Historic Speedee McDonald's
10207 Lakewood Blvd.,
(at Florence Avenue)
Downey, CA 90240
(562) 622-9248

当時のマスコット“スピーディ”

ロゴマークも現在と違ってます。

店舗の外観は、San Bernrdinoの博物館で見た模型の形そのままです。
初期のゴールデンアーチは、このお店のデザインを元にデザインされてます。
当時のロゴマークは、2本のアーチが重なり合い、斜めに直線が入る形。
この角度からこのお店を見ると納得がいきますね。

こんな外見ですが、中身はしっかり“今のマクドナルド”。そのギャップが面白い。
取り扱うメニューも原則現在のものですが、当時のオリジナルメニューもやってるそうです。
(頼まなかったけど)

ゴミ箱も当時のデザイン

お店の隣がミュージアムになっていて、無料で見学できます。
当時のメニュー

ハンバーガーの値段15¢だ。
品数、少ないなぁ。。。

昔のレジが展示されてました。
レトロ~

ここにも、当時のおまけやグッズ類も展示されてます。

スピーディー人形が居た。
可愛い・・・か?

マスコットやロゴの変遷についての解説ボード

ジャンクフードにも歴史あり、ですね。
週末のランチに訪ねて、ちょっとしたタイムスリップを楽しむのもいいんじゃない?

アメリカン・ジャンクフードの史跡~その1

2009-03-04 15:43:01 | お出かけ
ジャンクフード(junk food)
  :高カロリー・低栄養価のインスタント食品やスナック菓子の総称。

ジャンクフードの代表格と言えば、ドーナツ、ホットドッグ、ハンバーガー、、、
これらの起源は必ずしもアメリカとは限らないものの、
アメリカ人の食文化において、れっきとした一翼を担っています。
今回はそんなジャンクフードの“史跡”を訪ねてみました。

【1.ドーナツ編】
I-405を走っていると、ロサンゼルス国際空港の近くの道路脇に
ひときわ大きなドーナツのオブジェが見えてきます。
その正体がこちら、ランディーズドーナツRandy's Donuts
Randy's Donuts

805 West Manchester Avenue
Inglewood CA 90301

※ホームページ→こちら

1952年に、Big Donutチェーンの2号店として建設されました。
この超巨大ドーナツはLAのランドマークとなっていて、映画などにもよく登場します。
今ではオリジナルのTシャツやグッズまで売っていて、ちょっとした名所あつかい

驚いたことにここ、ドーナツ屋なのに(?)24時間営業のドライブスルー店舗なんですよ。
さすがアメリカ、と言うべき?

メニューを見ると、ドーナツだけでもかなりの種類があり、どれを頼もうか迷っちゃう。
とりあえず、オーソドックスな(品物がイメージし易い)ものをチョイスしてみました。
食べてみると意外に甘くない。もちもちした食感で美味しいです。

3つ買ったうち1つだけその場で食べて、残りは持って帰って後で食べたんですが、半日以上経ってるのに油が回ってなくて美味しかったのも、これまた意外。

ドーナツ以外に、シナモンロールやマフィンなんかも扱っていて、品数豊富ですよ。
近くに来たらまた寄ってもいいかな、なんて思っちゃった


【2.ホットドッグ編】
ビンテージショップやセレクトショップ、カジュアルレストランが立ち並び、
LAの流行の一端を担うと言われるメルローズ・アベニュー。
お洒落なショッピングエリアの外れにあるのがホットドッグのピンクスPink's
Pink's

709 N. La Brea Blvd.,
Los Angeles, CA 90038

※ホームページ→こちら

チャチな店構えですが、1939年から70年もこの場所で営業しているという歴史あるお店。
ホットドッグではロサンゼルス一の有名店と言われています。
ここはチリビーンズから作られるチリドッグが売りで、
お昼時にはカウンター前にいつも長い行列ができるという人気店です。
ハリウッドスターもよく来るそうで、日本人観光客もしばしば立ち寄るようです。

たかがホットドッグスタンドと高をくくっていましたが、これまたメニューが豊富。
さて、何を食べようか?
オーソドックスにChili Dog$2.85と、少し変わったのということでCHICAGO POLISH DOG$3.70をチョイス
意外に辛くないチリソースがたっぷり乗ったソーセージはパリッとジューシィ、
ふわふわのバンとの相性もグー。
もう一方のCHICAGOは更にボリューミィ!この大きさにはビックリです。
太くて大きなソーセージはバンからはみ出し、その上にフレッシュ野菜がたっぷり。
かぶり付くとスパイシーで濃厚な肉汁がジュワッとしみ出てくる。美味しい~
さすが人気店、どこかのスタジアムで食べるホットドッグとはひと味違ってます。
「スターがよく来る」という触込み通り、店内には有名人のサイン入りの写真がズラリ。

あれれ、この人は・・・

達人になるとオリジナルメニューに自分なりのトッピングを加えて楽しむのだそう。
ホットドックも奥が深いんですねぇ。。。
たかがホットドッグと侮るなかれ。お時間ある方は是非一度立ち寄ってみてください。

ちょっと長くなっちゃったので、その2に続きます。