故郷≪新潟≫の日々

満65歳で中国・黒龍江大学を定年退職した後、生まれ故郷の新潟に戻り、日々の生活を写真とともに日記風に綴っていくもの。

No.848 「偶然」のお話。

2016年04月27日 | 日記

“豪農の館”を見学している時、2つの「偶然」に出会った。最初の「偶然」は100畳の大広間に掲げられた大きな“掛け軸”(参照⇒最初の「写真」)に書かれていた漢詩であった。唐時代の詩人である李紳によるこの漢詩は、教え子の龍さんの説明によると「中国の小学校で毎日読まされてきたもの」という。


龍さんは日本で偶然、懐かしいこの漢詩と再会した。日本語に訳すと「(早朝から)鋤をとって稲を耕しているうちに、正午になった。汗が滴り落ちて稲の根元の土にしみ込んでいく。お椀の中のご飯一粒一粒が、皆、農民の汗と辛苦の結晶だということを いったい誰が知っているだろうか。」ということになる。


この文章に終わりにある「粒々辛苦」とは、「こつこつと努力・苦労を重ねること」の意味があり四字熟語”となっている。2つ目の「偶然」は昨年、黒龍江省で開催された新潟県国際交流協会が主催した「日本語スピーチコンテスト」で優勝した黒龍江大学の学生を含む3人の学生と引率の先生に「枝垂れ桜」の咲いている庭先でお会いしたことである。

 

引率された先生は私が黒龍江大学に勤務していた時、公私ともにたいへんお世話になった朱星和先生であった。世界は広いようで狭いことを痛感した。


「日本語スピーチコンテスト」で優勝した3人の学生と引率の先生方と記念写真。





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