続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『城』1433。

2013-11-02 06:36:27 | カフカ覚書
すると、紳士は、頭をのけぞらせて、見くだしたような表情でしばらく眼をとじた。Kのおろかな無分別から自分自身の理性に立ち返ろうとデモしているかのようだった。それから、すこしひらいた唇のまわりを指先でなでまわして、馭者にむかって、
「馬をはずしてもらおう」

 頭/Gesichtes・・・幻影、幽霊。
 すこしひらいた/Zungenspitze→Zungen spitze/言葉、辛辣。
 唇/Lippen→Lapp/おろかな人間、馬鹿。
 口/Mundes→Mond/月。
 馬/Pferde→Pfand/担保、罰金。

☆すると、大群(大勢の死んだ人たち)は幽霊(先祖たち)を後にしてしばらく目を閉じた。Kの無分別から自身の理性に立ち戻ろうとしているかのようだった。が愚かな人間は、再び少し開いた月の周りで辛辣な言葉で会堂番に向かって
「罰を偵察(秘かに探る)したい」と、言った。

*ちなみにここは死の入口(太陽と月の重なった蝕)という設定だと思う。

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