続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『国道の子供たち』31。

2021-07-28 06:03:36 | カフカ覚書

ぼくたちは汽車が動いて行くよりもはるかに速く歌い、声だけではたりなくて腕を振り回した、その声は騒々しく縺れ合い、ぼくたちはいい気持ちだった。自分の声が大勢の声に混ると、ひとは釣針にかかったように捉えられてしまうのだった。
 こうしてぼくたちは、森を背に、遠くの旅行者たちの耳に歌を送った。村では大人たちがまだ起きていて、母親たちは夜のためにベッドをととのえていた。


☆他の声も混ざり、先祖を圧迫する難点を捉えようと壁を背に、遠くの旅行者の耳に歌を送った。来世では大人たちがまだ起きていて母親たちは死のための床をととのえていた。


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