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雨
のち曇り
。最低気温18度。最高気温23.1度。暑さからは解放される。
またやってしまった
!
今日はいつもの通院日。主治医の先生に訊きたいことがあったので「質問したいのですが(チルムナゴ シップンデヨ=질문하고 싶은데요…)」と言ってしまったのだ
。
もちろん間違いではないのだが、先生など自分より目上の方に対しては「お伺いしたいのですが/お尋ねしたいのですが(ヨッチュオボゴ シップンデヨ=여쭤보고 싶은데요…)」というのがフォーマルな言い方なのである。
大学院に入ったばかりの頃、講義中に教授に質問があって「質問したいのですが(チルムナゴ シップンデヨ=질문하고 싶은데요.)」と言ったら、教授が間髪入れずに「質問じゃなくて、伺いなさい(チルムンナジマルゴ ヨッチュオボセヨ=질문하지 말고 여쭤보세요
)!」とおっしゃったのである
。
それからしばらく、日本人留学生の間では「お伺いします(ヨッチュオボゲッスムニダ=여쭤보겠습니다.)」の「ヨッチュオボゲッ=여쭤보겠」の部分を取って「ヨッチュオボゲりなさい
!」という言葉が流行った。
その講義は韓国語教育の専攻科目だったので、留学生のみならず、韓国人学生達の韓国語の使い方(言葉遣い)についても教授は一つ一つ厳しく指摘された。
それ以来、自分では気をつけているものの、習慣というのは恐ろしいもので何度か同じ失敗を繰り返している。気を抜いていると、ついつい“日本語→韓国語”の余計な翻訳作業を頭の中で行ってしまうのだ。実際、頭の中での翻訳作業は時間もエネルギーも消費するし、非効率的なことこの上ない。何も考えずに“韓国語モード”に切り替えて意思疎通をしたほうが数倍楽なのである。
しかも韓国語には「質問(チルムン=질문)」という発音も日本語と似通った漢字語が存在するから余計厄介だ。
さすがに主治医の先生は私の言い間違いを一切訂正されることもなく、至極丁寧に私の“質問”に対して答えて下さった。私の主治医も医学部の教授で偉い先生には変わりない。それにしても、毎回、私の拙い韓国語にも辛抱強く付き合って下さるし、的確なアドバイスも下さるので本当に感謝している
。
私が病院に向かう際には最寄のバス停から、バスに乗り、地下鉄三号線の「独立門(トンニンムン=독립문)」駅から地下鉄を乗り継いで行く。「鐘路3街(チョンノサムガ=종로삼가)」駅で三号線から一号線に乗り換えるのだけれど、この駅にはもう一本、地下鉄五号線が乗り入れている。
しかし、地下鉄一号線から五号線に乗り換えるには階段の上(のぼ)り下(お)りに加え、駅構内を延々と歩かねばならない。その不便を少しでも解消すべく、一号線と五号線を結ぶ通路の両脇に“動く歩道”が設置された。
何週間か前の朝のことである。その日も病院に向かうため「鐘路3街(チョンノサムガ=종로삼가)」駅で三号線から一号線に乗り換えようと、“動く歩道”の脇の通路をてくてくと歩いていた。
すると五号線から一号線方面へ向かって動いている“動く歩道”の降り口付近で、必死になって、“動く歩道”を逆走している年配のおばさん(アジュンマ=아줌마)を見かけた。そのおばさん(アジュンマ=아줌마)は逆送を試みるものの、何せご年配なので足腰が弱っていらっしゃるご様子。何歩か前に進んだかと思うと“動く歩道”に負けて、降り口に押し戻されてしまうのだ。でもそんなことで簡単に諦めない。何せ“韓国のアジュンマ(おばさん)”は世界最強と称されているのだ。簡単に諦めた日には“世界最強”の名が廃(すた)るとばかり、血相を変えて逆走を試みている。
このまま“アジュンマ(おばさん)”の血圧が上がって、倒れられでもしたら大変と思った私は、「“アジュンマ(おばさん)”そこで何をしていらっしゃるのですか?」と思い切って声を掛けてみた。すると「五号線に乗りたいんだけど・・・行けないんだよぉ
」とのこと。
私が、反対側に五号線へ向かう“動く歩道”があることを伝えると、「私もヘンだなぁ~って思ったんだよ・・・ありがとう!」と照れ笑いを浮かべながら、“動く歩道”を乗り換えて、五号線の方へ向かったのでした。 それにしても、何て可愛い“アジュンマ(おばさん)”なのでしょう
。
私はおばさんの後ろ姿に向かって「頑張れ、おばさん(アジュンマ、ヒムネセヨ=아줌마 힘 내세요
!」とつぶやいて、一号線のホームに向かったのでした。
因みに“動く歩道”のことを韓国語で“ムービンウォーク=무빙워크”と言います。英語の「moving walk」をそのまま韓国語表記しただけですね。
写真が「鐘路3街(チョンノサムガ=종로삼가)」駅にある五号線方向への“ムービンウォーク=무빙워크”(今朝(6/10)撮影)。
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またやってしまった
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今日はいつもの通院日。主治医の先生に訊きたいことがあったので「質問したいのですが(チルムナゴ シップンデヨ=질문하고 싶은데요…)」と言ってしまったのだ
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もちろん間違いではないのだが、先生など自分より目上の方に対しては「お伺いしたいのですが/お尋ねしたいのですが(ヨッチュオボゴ シップンデヨ=여쭤보고 싶은데요…)」というのがフォーマルな言い方なのである。
大学院に入ったばかりの頃、講義中に教授に質問があって「質問したいのですが(チルムナゴ シップンデヨ=질문하고 싶은데요.)」と言ったら、教授が間髪入れずに「質問じゃなくて、伺いなさい(チルムンナジマルゴ ヨッチュオボセヨ=질문하지 말고 여쭤보세요
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それからしばらく、日本人留学生の間では「お伺いします(ヨッチュオボゲッスムニダ=여쭤보겠습니다.)」の「ヨッチュオボゲッ=여쭤보겠」の部分を取って「ヨッチュオボゲりなさい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ang.gif)
その講義は韓国語教育の専攻科目だったので、留学生のみならず、韓国人学生達の韓国語の使い方(言葉遣い)についても教授は一つ一つ厳しく指摘された。
それ以来、自分では気をつけているものの、習慣というのは恐ろしいもので何度か同じ失敗を繰り返している。気を抜いていると、ついつい“日本語→韓国語”の余計な翻訳作業を頭の中で行ってしまうのだ。実際、頭の中での翻訳作業は時間もエネルギーも消費するし、非効率的なことこの上ない。何も考えずに“韓国語モード”に切り替えて意思疎通をしたほうが数倍楽なのである。
しかも韓国語には「質問(チルムン=질문)」という発音も日本語と似通った漢字語が存在するから余計厄介だ。
さすがに主治医の先生は私の言い間違いを一切訂正されることもなく、至極丁寧に私の“質問”に対して答えて下さった。私の主治医も医学部の教授で偉い先生には変わりない。それにしても、毎回、私の拙い韓国語にも辛抱強く付き合って下さるし、的確なアドバイスも下さるので本当に感謝している
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私が病院に向かう際には最寄のバス停から、バスに乗り、地下鉄三号線の「独立門(トンニンムン=독립문)」駅から地下鉄を乗り継いで行く。「鐘路3街(チョンノサムガ=종로삼가)」駅で三号線から一号線に乗り換えるのだけれど、この駅にはもう一本、地下鉄五号線が乗り入れている。
しかし、地下鉄一号線から五号線に乗り換えるには階段の上(のぼ)り下(お)りに加え、駅構内を延々と歩かねばならない。その不便を少しでも解消すべく、一号線と五号線を結ぶ通路の両脇に“動く歩道”が設置された。
何週間か前の朝のことである。その日も病院に向かうため「鐘路3街(チョンノサムガ=종로삼가)」駅で三号線から一号線に乗り換えようと、“動く歩道”の脇の通路をてくてくと歩いていた。
すると五号線から一号線方面へ向かって動いている“動く歩道”の降り口付近で、必死になって、“動く歩道”を逆走している年配のおばさん(アジュンマ=아줌마)を見かけた。そのおばさん(アジュンマ=아줌마)は逆送を試みるものの、何せご年配なので足腰が弱っていらっしゃるご様子。何歩か前に進んだかと思うと“動く歩道”に負けて、降り口に押し戻されてしまうのだ。でもそんなことで簡単に諦めない。何せ“韓国のアジュンマ(おばさん)”は世界最強と称されているのだ。簡単に諦めた日には“世界最強”の名が廃(すた)るとばかり、血相を変えて逆走を試みている。
このまま“アジュンマ(おばさん)”の血圧が上がって、倒れられでもしたら大変と思った私は、「“アジュンマ(おばさん)”そこで何をしていらっしゃるのですか?」と思い切って声を掛けてみた。すると「五号線に乗りたいんだけど・・・行けないんだよぉ
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私が、反対側に五号線へ向かう“動く歩道”があることを伝えると、「私もヘンだなぁ~って思ったんだよ・・・ありがとう!」と照れ笑いを浮かべながら、“動く歩道”を乗り換えて、五号線の方へ向かったのでした。 それにしても、何て可愛い“アジュンマ(おばさん)”なのでしょう
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私はおばさんの後ろ姿に向かって「頑張れ、おばさん(アジュンマ、ヒムネセヨ=아줌마 힘 내세요
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因みに“動く歩道”のことを韓国語で“ムービンウォーク=무빙워크”と言います。英語の「moving walk」をそのまま韓国語表記しただけですね。
写真が「鐘路3街(チョンノサムガ=종로삼가)」駅にある五号線方向への“ムービンウォーク=무빙워크”(今朝(6/10)撮影)。