特上カルビの記のみ気のまま

韓国語教育を韓国の大学院で専攻した30代日本人男性が、韓国ソウルでの試行錯誤の日々を綴りました.

これがまさしく“シルバーシート”

2005-03-18 01:24:42 | 韓国留学記
晴れ一時曇り。最低気温1度。最高気温8度。

 去年(2004年)ソウルの地下鉄(一~八号線)の輸送客数が一昨年(2003年)より2.1%増加し、運賃収入も同様に7.2%増加したそうだ。
 新聞記事によると総輸送人員は22億9,662万名(一日当たり629万名)で、2003年は22億4,992万名(一日当たり616万名)とのこと。
 昨年新規導入された「プリ・ペイド式交通カード(T-money)」による公共交通機関との乗り換えの際の運賃割引制度適用などで、地下鉄の利用者が増えたためだと分析している。

 運賃収入も2003年の9,825億ウォンから昨年(2004年)は1兆531億ウォンに増加した。昨年7月に640ウォンから800ウォンへの実に25%という大幅な基本運賃引き上げと、距離に比例した料金体系の見直し、そして先にも述べた交通カードによる乗り換え時の運賃割引制導入が増収に至った主な要因としている。

 それにしても基本料金の25%値上げとは思い切ったものだと改めて思う。地下鉄のみならず一般の路線バスも600ウォンから800ウォンに値上げしている(交通カード利用時)。以前なら一万ウォンをチャージしておけば、かなりの「使いで」があったのだが、最近は一万ウォンがあっという間に無くなってしまう。一万ウォンの実質的な価値が下がったわけだ。

 このところの原油値上がりの影響ででガソリン1ℓの価格が先月の1,363ウォン(136円)から今月は1,392ウォン(139円)に急騰しているというニュースを見た。車社会の韓国にとっては各家計に大きな影響を与えること必至である。

 物価の上昇は韓国社会全体に様々な影響を与えている。特に中・低所得層の財布の紐が固くなっている反面、高所得層の財布の紐は緩くなり、消費が拡大しているため、韓国内の景気回復が早まるという見方が出ているようだ。景気回復は韓国全体で見れば好ましいことだろうが、高所得者層と中・低所得者層との格差をより一層広げてしまう恐れがある。ただでさえ日本以上に貧富の格差が激しい韓国である。目先の景気回復を考えるだけでなく、「経済的弱者」にも充分配慮した経済政策を打ち出してもらいたいものだ。

 ソウルの地下鉄の駅でもお年寄りや体の不自由な方のためのエレベータ設置工事が着々と進んでいる。低床バスもあちこちで見かけるようになった。そのようなハードの面のみならず、これからはソフトの面での配慮が一層重要視されることになるだろう。経済政策にも同様なことが言えるのではないだろうか?

 写真はソウルの地下鉄の「優先席」。防燃対策で最近スチール製の座席が増えている。まさに、全ての座席が“シルバーシート”というわけだ。

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 今朝は喉が痛くて朝の四時半過ぎに目が覚めた。
 幸い熱はないようだったので、風邪薬を飲んで再び布団に潜り込んだ。
 七時過ぎに起きて朝食。食欲もちゃんとある。大したことは無いと思ったが、週末に寝込んだら大変と朝一番で近所の内科に向かった。

 先生も「大したことはない」と言ったが、早く治したいので念のため注射をしてもらった。この注射、韓国の病院ではほとんど「お尻」にする。ベットにうつ伏せになりズボンを下げて「お尻」を看護士さんに晒(さら)すのは、何度経験しても恥ずかしいものだ。

 診療代は2,000ウォン。薬局での処方代が2,100ウォン。併せて4,100(410円)だ。健康保険のお世話にはなりたくないが、病院にかかった時は韓国の国民健康保険に加入しておいて良かったなぁと思う。保険料は外国人の場合3ヶ月先払いで133,500ウォン(13,350円)だ(2004年12月末現在)。

 病院から帰る途中、ベーカリーで焼きたてのパンを買い込む。家に戻り処方された薬を飲んだら睡魔が襲ってきたので、おとなしく寝ることにした。結局、今日は一日中家でおとなしく過ごした。お陰で、夕方には体調もすっかり良くなった。ほっと一安心。