菅直人内閣が誕生して、始めて政党の支持率の世論調査が出た。
党 名 支持率 前回比
民主党 40.9 16.5
自民党 24.6 -4.1
公明党 3.6 0.5
共産党 3.4 0.1
社民党 1.6 0.3
国民新党 0.2 -0.5
みんなの党 2.9 -2.1
新党改革 0.4 -1.3
たちあがれ日本 0.2 -0.3
その他 0.0 -0.2
支持なし、わからない、答えない 22.2 -8.9
これはテレビ朝日の調査だが、単に、民主党回帰だけではないものを示している。
それは
① 民主党の増加率は支持なし層の現象よりも大きい。つまり、鳩山内閣のもとで民主党支持層が失望して無党派層になった部分が民主党に回帰した以上の支持率を集めている。
② 減少しているのは保守政党であり、民主への回帰プラス保守政党の支持離れという結果が民主党支持のV字回復となって現れている。これは誕生した菅民主党が主に民主党内の右派(前原、野田グループ)によって占められていることと無縁ではない。つまり、民主党は党内右派が指導権を握ることによって、(都市部の)保守層をも引き寄せているのである。
③ みんなの党の凋落が著しい。今回の参議院選挙で“みんなの党”は支持層を大きく減少させている。もちろんこれには“みんなの党”が組織力がなくいまだに地方組織を持てない政党であることが大きく影響しているのだろうが、かつての“日本新党”は組織を持たないにもかかわらず、党の名前だけで全国的な政党になっていったことを考えると、“みんなの党”には“日本新党”のような勢いは感じられない。
これはこの党が“小泉純一郎の亜流の党”でしかなく、まじめで現実的な政策を何一つ持ちあわせていないからである。参議院選挙の入り口でもう、この状態であるのであれば、熾烈な選挙闘争を闘い抜いて党勢を伸張させることはむずかしいかもしれない。
④ 社民党はいまだに1%政党のままである。これは意外といえる。何しろ社民党は鳩山連立内閣に参加して政権の一端を担い、普天間の移設問題では“筋を通して”(?)下野したからである。そういう点では拍手喝采の部分はあってもいいという気がするが、どういうわけか有権者の社民党を見る目は冷ややかなままである。
⑤ 共産党は意外と健闘している。しかしこの党は健闘しているというと、すぐに慢心して“さぼる”クセがあるので、そういうことは選挙後にいうべきであろう。
無党派層が顕著に減少していることから分かるように、すでに参議院選挙へ向けた激しい政治闘争は始まっている。各党がこの陣形で参議院選挙で臨むのであれば、大きな傾向として保守反動派は衆議院選挙に引き続いて、参議院でも手痛い敗北を喫することになるかもしれない。
民主党が右傾化して保守層の支持を伸ばそうとする中で、“左派”には参議院選挙を通じて、あるいは選挙に参加しないまでも選挙を利用して労働者の中に支持を伸ばせる大きな可能性が生まれている。ただ残念なことに、そういう現実的な政治闘争ができる“左派”政党が日本には存在しないのだ。
党 名 支持率 前回比
民主党 40.9 16.5
自民党 24.6 -4.1
公明党 3.6 0.5
共産党 3.4 0.1
社民党 1.6 0.3
国民新党 0.2 -0.5
みんなの党 2.9 -2.1
新党改革 0.4 -1.3
たちあがれ日本 0.2 -0.3
その他 0.0 -0.2
支持なし、わからない、答えない 22.2 -8.9
これはテレビ朝日の調査だが、単に、民主党回帰だけではないものを示している。
それは
① 民主党の増加率は支持なし層の現象よりも大きい。つまり、鳩山内閣のもとで民主党支持層が失望して無党派層になった部分が民主党に回帰した以上の支持率を集めている。
② 減少しているのは保守政党であり、民主への回帰プラス保守政党の支持離れという結果が民主党支持のV字回復となって現れている。これは誕生した菅民主党が主に民主党内の右派(前原、野田グループ)によって占められていることと無縁ではない。つまり、民主党は党内右派が指導権を握ることによって、(都市部の)保守層をも引き寄せているのである。
③ みんなの党の凋落が著しい。今回の参議院選挙で“みんなの党”は支持層を大きく減少させている。もちろんこれには“みんなの党”が組織力がなくいまだに地方組織を持てない政党であることが大きく影響しているのだろうが、かつての“日本新党”は組織を持たないにもかかわらず、党の名前だけで全国的な政党になっていったことを考えると、“みんなの党”には“日本新党”のような勢いは感じられない。
これはこの党が“小泉純一郎の亜流の党”でしかなく、まじめで現実的な政策を何一つ持ちあわせていないからである。参議院選挙の入り口でもう、この状態であるのであれば、熾烈な選挙闘争を闘い抜いて党勢を伸張させることはむずかしいかもしれない。
④ 社民党はいまだに1%政党のままである。これは意外といえる。何しろ社民党は鳩山連立内閣に参加して政権の一端を担い、普天間の移設問題では“筋を通して”(?)下野したからである。そういう点では拍手喝采の部分はあってもいいという気がするが、どういうわけか有権者の社民党を見る目は冷ややかなままである。
⑤ 共産党は意外と健闘している。しかしこの党は健闘しているというと、すぐに慢心して“さぼる”クセがあるので、そういうことは選挙後にいうべきであろう。
無党派層が顕著に減少していることから分かるように、すでに参議院選挙へ向けた激しい政治闘争は始まっている。各党がこの陣形で参議院選挙で臨むのであれば、大きな傾向として保守反動派は衆議院選挙に引き続いて、参議院でも手痛い敗北を喫することになるかもしれない。
民主党が右傾化して保守層の支持を伸ばそうとする中で、“左派”には参議院選挙を通じて、あるいは選挙に参加しないまでも選挙を利用して労働者の中に支持を伸ばせる大きな可能性が生まれている。ただ残念なことに、そういう現実的な政治闘争ができる“左派”政党が日本には存在しないのだ。