小泉純一郎氏は日本の総理大臣で一応行政機関の長ということになっている。
だから一言でいえばとてもエライ人であり、われわれの10倍以上の給料をもらっているし、われわれがもらったことがないボーナスさえもらっている。
そういう人がわれわれのような貧乏な労働者をつかまえて、「なんだお前たちは」などというのはいかがなものでしょうか。
内閣総理大臣ドノ、金持ちケンカせず、ではないですか。
ことの発端は、自民党の加藤議員の実家のテロ攻撃にかんすることで、「言論の中を暴力で踏みにじるのは言語道断だ。」というはじめて発言したことだ。これは当然というか、遅すぎる発言である。
そして言う。「よその国の民族主義を煽る勢力があることは承知している」(ハッハッハッ)云々である。
よその国、すなわち、中国ガンバレとか北朝鮮ガンバレとかいう勢力が日本に存在するのだろうか?
確かにそういう勢力はあるかも知れない、しかし小泉純一郎が言っているのはそういうことではない。
「安倍晋三のアホは第二次世界大戦の報復主義者で大東亜共栄圏の再建を願っている」とか。
「長州の安倍晋三は軍国主義者で首相になるより、右翼の街宣車に乗っていた方が似合うのではないか」とか。
「靖国神社が軍国主義とテロの温床になっているとするなら、焼却処分もありうる」とか。
そういう不穏当な発言を繰り返している連中がいるから、アメリカ合衆国を含む近隣諸国が、ジャパニーズ・ミリタリズムがカムバックするのではないかという危惧の念を抱いて、民族主義を煽り立てられているのであって、一番悪いのは「そういう連中なのだ」というのである。
できることならば、小泉純一郎本人から「そういう不埒(ふらち)な連中」の名前を言ってほしかったが、われわれに限って言えば、それは誤解というものです。
われわれはどこの国の労働者にせよ、われわれの仲間であり友人であると思っているが、どこの国の国家機構に対しても影響力は持っていないし、金正日にせよ、胡錦濤にせよ、われわれの本当の正体を知ったら逃げていくような連中で、むしろお互いに「同志」とみられるのは非常に迷惑であると考えている関係だ。
だからわれわれが小泉純一郎と安倍晋三に対して、「あいつらバカじゃないか」といったところで、それが原因で何かが起こるというということは、日本国内においても、中国においても、韓国においても、北朝鮮においても、アメリカ合衆国においてもありえない話なのだ。
それにしても、情けない。一国の首相が報道陣を前に言うべき話ではないだろう。公安調査庁にでも、愛知県警の公安3課にでも聞いてみろ、赤星マルクス研究会の構成員は何人ですかって。われわれは今のところはずかしくって人数はいえないが、彼らなら正確な人数を教えてくれるだろう。
日本で右翼のテロリズムが台頭しはじめているのは、いうまでもなく右翼の望んでいる政権が誕生しようとしているからであり、彼らが民族主義・排外主義政権誕生の道を掃き清めようとしているからにほかならない。
一方はテロリズムによって、他方は政治的権謀術策によって、と手法は違うが目指しているところが同じだから、小泉純一郎と安倍晋三が動けば、右翼テロリストたちも同調して動くのである。
そういう事態に対して、内閣総理大臣たる小泉純一郎は重大な責任があるとわれわれは言っているのである。