残念ながら、市場は総崩れとはならなかった。
円も、石油も、金も、小麦も、トウモロコシも、買い戻しが入って、結果として小幅高で引けている。
しかし、昨日の“悪夢”は今後起こりうるであろういくつかの可能性を示している。
一つは、国際商品市況はすでにピークアウトしているということ。トレンドが上昇から下降に転じた原因は
①現物商品の上昇によって“需要の減退”、“在庫の増加”が見られること。
②欧米各国が規制を強化しはじめていること。
③サヤ取り(安く買って、高く売る)がむずかしくなり、一部の投機資本が市場から退場しつつあること。
が考えられる。この動きは今後も強まる。
二つ目は、アメリカの金融危機は終息していないため、欧米各国の当局者および各トレーダーは市場の動きに神経質になっており、極端な動きを嫌い、つねに反対売買が行われる。このような隠された市場介入が可能とされるあいだは危機は成熟していないと見るべきだろう。そういう点では世界経済の雪崩れはもっと先と考えるべきだろう。
三つ目は、株式市場の崩壊ばかりではなく、商品市場の暴騰と崩壊も恐慌の引き金になる可能性があること。古典的なものとしてはオランダの“チューリップ恐慌”(チューリップの球根の投機バブルがはじけた)というのが17世紀か18世紀にあったような気がするが、むしろ今回の投機の対象は基礎的な商品であるがゆえに、資本主義的な生産、再生産過程と深く結びついているという点で“チューリップの球根”とは比較にならない影響力をもっているだろうということだ。
円も、石油も、金も、小麦も、トウモロコシも、買い戻しが入って、結果として小幅高で引けている。
しかし、昨日の“悪夢”は今後起こりうるであろういくつかの可能性を示している。
一つは、国際商品市況はすでにピークアウトしているということ。トレンドが上昇から下降に転じた原因は
①現物商品の上昇によって“需要の減退”、“在庫の増加”が見られること。
②欧米各国が規制を強化しはじめていること。
③サヤ取り(安く買って、高く売る)がむずかしくなり、一部の投機資本が市場から退場しつつあること。
が考えられる。この動きは今後も強まる。
二つ目は、アメリカの金融危機は終息していないため、欧米各国の当局者および各トレーダーは市場の動きに神経質になっており、極端な動きを嫌い、つねに反対売買が行われる。このような隠された市場介入が可能とされるあいだは危機は成熟していないと見るべきだろう。そういう点では世界経済の雪崩れはもっと先と考えるべきだろう。
三つ目は、株式市場の崩壊ばかりではなく、商品市場の暴騰と崩壊も恐慌の引き金になる可能性があること。古典的なものとしてはオランダの“チューリップ恐慌”(チューリップの球根の投機バブルがはじけた)というのが17世紀か18世紀にあったような気がするが、むしろ今回の投機の対象は基礎的な商品であるがゆえに、資本主義的な生産、再生産過程と深く結びついているという点で“チューリップの球根”とは比較にならない影響力をもっているだろうということだ。