SCUM’S BLOG
満たされている時は
満たされている事に気付かない
むしろ枯渇すら感じる
 



というわけで、お次はエイリアン。
これはちょっと、好きなので、苦手な人は見ない方が良いかも…(笑





--- 大雑把なストーリー ---

宇宙貨物船ノストロモ号が地球への帰還の途中、惑星LV426から、知的生命体のものと思われる信号を傍受する。
規定により、惑星LV426へと進路を変える、ノストロモ号。
コールドスリープから覚まされた船員達は、惑星を調査する事に。
信号の発信源には、巨大な宇宙船があり、船内には、化石化した巨大な異星人の遺体があった。
異星人の胸部は、破裂していた。
さらに探索を続ける船員達は、無数に並ぶ卵を発見。
船員の一人ケインがその卵を覗き込んだ時、卵の頂部が開き、中から虫のような生物が飛び出してきて、顔に張り付かれてしまう。
貨物船に戻り、剥がそうとするが、強力な力で張り付いているので、無理矢理剥がす事も出来ず、しがみつく脚を切断しようにも、強酸で出来た体液が飛び出し、どうする事も出来ない。
しかし、しばらく経つと、その生物は自然に顔から離れ、死んでしまう。
ケインも、何事も無かったように、意識を取り戻す。
再び地球を目指す貨物船内に、安堵の空気が流れ、ケインが食欲も取り戻したので、船員達は、皆で食事を始める。
しかし、その食事の最中、ケインの様子が変わる。
急に苦しみ暴れるケイン。
ケインを押さえ込む船員達の目の前で、突然、ケインの胸を突き破り、蛇状の生物が顔を出す。
凍りつく船員達の視線の中、蛇状の生物は、一声あげ、どこかへ逃げ消えてしまう。
蛇状の生物を探す船員達。
その中の1人が蛇状の生物の脱皮殻を発見。
そして、その近くの闇の中から現れたのは、巨大な人型の怪物。
1人、また1人と殺されていく船員達。
船員達は、生き残れるのか?
無事、地球に帰還できるのか?…



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と、いったカンジでしょうか。

久しぶりに見たのですが、いや~、やっぱり良いですねぇ、エイリアン。
何度見ても楽しめるってのが、素敵。

まずは、1979年だなんて、そんなに昔に作られた映画とは思えない映像。
うそくささや、チャチさをまったく感じないと言い切っちゃいたいぐらいです。
いや、言い切っちゃいます(笑
そうして、違和感無くエイリアンの世界に入れてしまった後は、突然出てくるクリーチャーに驚いたり、不気味な空気に怯えたり、絶望的な船員達の様子にハラハラしたりと、もう痒いところに手が届きまくりです。

そして、何度か見ているうちに、その恐怖のシーンにしっかりと、エイリアンという生物の説明がなされている事に気がつかされます。
説明過多にならず、かといって、訳が分からなすぎる事も無い、絶妙なバランスだと思います。
訳が分からなすぎると、その分からない事が気になりすぎて、没頭できないんですよねぇ。

私のような、一般的に人が嫌うような生き物が好きな人間は、何度も見ているうちに、エイリアンという生物の美しさ、生態の完成度の高さ等々が魅力的で、時に可愛くすら見えてしまったりします。
H・R・ギーガーさんありがとう!ってカンジ。


そんなエイリアンの、エイリアン1における、生態の一部をご紹介。


まずは、エイリアンの卵。
そのまんま、「エイリアンエッグ」と呼ばれています。

卵型で、皮のような皮膚感。
中身が少し透けて見えるカンジで、チューブ状の根のようなもので固定されています。

これの頂点…



…が、パカーっと開いて…



…中から、虫のような生物が出てくるわけです。

虫のような生物、フェイスハガーと呼ばれています。
こんなの。



これがなかなか良く出来ている。
顔に張り付いたフェイスハガーは、長い尾を首に数巻きさせ、尾の先を張り付いた人間の口から、喉に差し入れる。
両脇についた袋状の物が、呼吸するように動いている。
昏睡状態になっている人間に、呼吸をさせているっぽい。
ガッチリはりついて、無理に剥がそうとすると、顔が剥がれてしまいそうなカンジになり、また、その時、巻きつけた尾に力を入れて、あたかも、何かしたらこいつを絞め殺すぞと言わんばかり。
体液は強酸で、今回この映画で、傷つけられた脚から飛び出した体液で、貨物船の3フロアーに渡って穴を開けてしまう程。

それが人間の体内に、本体を移し終わると、フェイスハガーは剥がれ、単なる死体のような姿になってしまう。

しかしこの時、着実に、その人間の体内で、別の形で、エイリアンは成長をする。

形が出来ると、その人間の胸を、蛇状の生物の形で飛び出すわけだけれど、こいつがチェストバスターっていう



こいつなんだけど、すげー可愛い!
出てきたときの、いかにも幼い雰囲気。
ミャー!みたいに叫んだ後、逃げる時の走り方。
エイリアンといえども、やはり子供は可愛い作りになるのだろうか。
ともかくプリティー。

そんでもって、脱皮して、ようやく大人のエイリアンに。



腕が太くて長いもんで、足が短く見えるプレデターに比べて、エイリアンは手足が長くて、非常にスマート。
長い頭、口の中から飛び出すもう1つの口、有機と無機の混合体のような皮膚感。
どれもこれも、のちの映画や、マンガなんかに多大な影響を与えた、斬新で飽きの来ないフォルム。
素敵。

ちなみに、エイリアン1の成体エイリアンは、「ビッグチャップ」と呼ばれています。
この画像は、AVPのエイリアンだったと思うから、ビッグチャップとはちょっとデザイン違うだろうけど。


私の買ったエイリアンのDVDは、「20th Anniversary Edition」とかいうヤツで、未公開シーンや、削除されたシーンなんかも入っているんだけれど、その中にある1つに、エイリアンが人間を使ってエイリアンエッグを作っているというシーンが、以後の作品の定番、エイリアンクイーンが卵を産むという繁殖法と違う!と、マニアの間に物議を醸し出させたらしいけれど、個人的には、削除されたシーンとして収められている、「ランバートを襲うエイリアン」ってのが気になった。
「ランバートが脱出用シャトルで逃げるため、補給品を取りに行った時にエイリアンに襲われるが、カットされた。これは、リドリー・スコットがエイリアンを人間に近いイメージに見せたくないと判断したため。」との事だけど、このシーンで、なぜかエイリアンさん、体育座りみたいにしてるの。
横から見るシーンが、あまりにも小ちゃくなっちゃってるエイリアンが、もう、あまりにも可愛いすぎて、爆笑でした。
これはダメだよ、たしかに。

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