しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「刑事の怒り」  薬丸岳 

2020年09月30日 | 読書
「刑事の怒り」  薬丸岳  講談社   4話からなる短編集。 夏目信人刑事シリーズ、第4弾。 「黄昏」 東池袋署から墨田区錦糸署へ異動の辞令を受けた夏目の東池袋署の最後の事件。 アパートで母親の遺体をスーツケースに入れて3年間隠していた女性が自首する。 母親の年金を使い込むような事もなく、その理由が分からなかった。 「生贄」  公園の男子トイレの個室内で腹を刺され死亡している若い男性が発見さ . . . 本文を読む
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「悪寒」  伊岡瞬 

2020年09月26日 | 読書
「悪寒」  伊岡瞬   集英社    大手製薬会社『誠南メディシン』の販売促進一課の係長だった藤井健一。 会社の不祥事の責任を取らされ、山形の系列会社に飛ばされていた。 誠南メディシンの不祥事は上司の指示で、藤井自身はその事を誤魔化されていた。 会社には社長の長男で専務取締役の南田誠と、誠の腹違いの弟、南田隆司常務の勢力争いがあった。 藤井は誠派の方だったが、1年で本社の戻してくれると言う隆司の . . . 本文を読む
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「罪と祈り」  貫井徳郎 

2020年09月25日 | 読書
「罪と祈り」  貫井徳郎  実業之日本社    平成28年。 元警察官の濱仲辰司が、隅田川で水死体で発見される。 現場に駆け付けた刑事の芦原賢剛は、それが幼馴染の濱仲亮輔の父親で、自分にも父親代わりだった濱仲辰司だと知って驚く。 賢剛と亮輔は父親同士も親友だったが、賢剛の父親は5歳の時に自殺していた。 辰司の頭部には殴られた痕跡があり、殺人事件として捜査が始まる。 正義感が強く、トラブルに巻き込 . . . 本文を読む
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「死にゆく者の祈り」  中山七里

2020年09月22日 | 読書
「死にゆく者の祈り」  中山七里  新潮社    浄土真宗本願寺派導願寺に僧籍を置く顕真は教誨師を務めていた。 教誨師とは刑務所や拘置所で宗教を教え諭すこと。 教誨師は研修を受け推薦を得ると、仏教会会長から辞令を出る。 建前は奉仕活動なので無給である。 顕真は東京拘置所で、集会教誨の講師として40人程の死刑囚・懲役囚の前で話しをする。 その時、見知った顔を見つけ驚く。 講和後、刑務官に聞くと、そ . . . 本文を読む
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「法月綸太郎の消息」  法月綸太郎 

2020年09月21日 | 読書
「法月綸太郎の消息」  法月綸太郎    講談社   4編からなる短編集。 「白面のたてがみ」   ホームズ探偵譚の異色作「白面の兵士」と「ライオンのたてがみ」。 この2作の裏に隠された、作者コナン・ドイルをめぐる意外なトラップを突き止める。  <単行本カバー見返し側より> チェスタトンとコナン・ドイルの関係性について。 ブラウン神父とホームズは真逆の探偵。 「あべこべの遺書」     父 . . . 本文を読む
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「ネメシスの使者」  中山七里

2020年09月19日 | 読書
「ネメシスの使者」  中山七里   文藝春秋     平成25年8月10日。 熊谷市佐谷田の住宅で1人暮らしの65歳の女性、戸野原貴美子が殺されて発見される。 壁に犯人が書いたと思われる〈ネメシス〉と文字があった。 戸野原貴美子が通り魔事件を起こした軽部亮一の母親だと分かる。 軽部が女性2人を殺し方法と、貴美子の殺され方が同じだった。 これは軽部亮一に対する復讐なのか。 一方、死刑判決が当然と思 . . . 本文を読む
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「青函特急殺人ルート」  西村京太郎

2020年09月17日 | 読書
「青函特急殺人ルート」  西村京太郎    光文社 カッパ・ノベルス     青函トンネル吉岡海底駅で、若い女性が刺し殺された。 見学者が居残ることはありえない駅で、なぜ殺人が? さらに彼女の婚約者も新宿のホテルから転落死する・・・・・・。 事件は、寝台特急「北斗星」に乗りこんだ十津川警部と真犯人の息づまるラストシーンへ!         <カバーより> 青函トンネルを走る列車。 見学 . . . 本文を読む
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「終着駅殺人事件」  西村京太郎

2020年09月15日 | 読書
「終着駅殺人事件」  西村京太郎    光文社 カッパ・ノベルス     4月1日の夜、東京上野駅構内で、通商省の役人・安田章が他殺死体で発見された。 彼は青森県F高校の男女7人の同窓生と、上野発の寝台特急「ゆうづる7号」で、卒業後7年ぶりに郷里へ向かうところであった。 次に、運送店社長の川島史郎が深夜の列車内で失踪。 さらに青森でも、次々に仲間が殺害されていく。 上野駅で偶然事件の遭遇した警視 . . . 本文を読む
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「急行奥只見殺人事件」  西村京太郎 

2020年09月12日 | 読書
「急行奥只見殺人事件」  西村京太郎    角川文庫     只見線は、上越線の小出駅から、会津若松までを走るが、急行「奥只見」は、浦佐から出発し、小出を経て、会津若松まで行く。 その浦佐で27歳になる男が殺された。 一方、会津若松の鶴ヶ城では、東京で宝石商を営む男の死体が発見された。 彼には再婚したばかりの若い美人妻が。 また浦佐と会津若松の間の奥只見郷でも、男の水死体があがった。 只見線で何 . . . 本文を読む
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「不審者」  井岡瞬 

2020年09月08日 | 読書
「不審者」  井岡瞬   集英社    32歳の折尾里佳子は夫の秀嗣と5歳の息子洸太と75歳の義母の治子と3人暮らし。 里佳子は自宅で「校正・校閲」の仕事をしながら、家庭を守っていた。 特に認知症が出始めている治子が洸太に影響を及ぼさないように気を遣っていた。 ある日、秀嗣がサプライズとして呼んだ客が、21年前に両親の離婚で別れた兄の優平だった。 治子が始め、優平を息子じゃないと言った事や、余り . . . 本文を読む
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