「カインの傲慢」 中山七里 角川書店
練馬区たけしたの森緑地で、埋められた少年の死体が発見される。
その少年からは臓器が持ち去られていた。
〈平成の切り裂きジャック〉事件との関連から、警視庁捜査一課の刑事、犬養隼人が担当することになる。
犬養は死体が埋められていた事から、関連は否定的だった。
部下の高千穂明日香や、地元の石神井署の長束と捜査を進める。
やがて、被害者の身元が明らかになり . . . 本文を読む
「隣はシリアルキラー」 中山七里 集英社
神足友哉はメッキ加工の〈ニシムラ加工〉で働き、その寮で生活していた。
仕事は集中力が必要な危険なもので、その最大の敵は寝不足だった。
熱帯夜が続く東京で、なんとか環境を整え眠る様にしていた。
しかし2日前から、真夜中から聞こえる隣室の音で睡眠を邪魔されていた。
隣室は中国から来た技能実習生の徐浩然(スーハイラオ)。
その音はまるで、何かを解体 . . . 本文を読む
「シンデレラの罠」 セバスチアン・ジャプリゾ 創元推理文庫
PIEGE POUR CENDRILLON 平岡敦・訳
わたしはミ(ミシェル)、20歳の娘。
火事で大火傷を負い顔も焼かれ、皮膚移植の末、一命をとりとめたが、記憶を失った。
そして自分がミだと知らされた。
一緒にいたド(ドムニカ)は焼死したという。
真相を知るのは、わたしだけのはずなのに、自分が誰なのかわか . . . 本文を読む
「ヒポクラテスの試練」 中山七里 祥伝社
浦和医大法学教室の光崎藤次郎教授に、城都大の内科医南条が訪ねて来る。
南条の患者、権藤要一が肝臓がんで死亡するが、その過程に納得がいかないと言う。
権藤は68才の元都議会議員で、それまで自覚症状もなかった。
南条は死因をはっきりさせる為に解剖を提案するが、唯一の親族、甥の出雲誠一は解剖を拒んでいると言う。
南条は光崎の強引さを頼りに話を持ち込 . . . 本文を読む
「連続殺人鬼カエル男ふたたび」 中山七里 宝島社文庫
凄惨な殺害方法と稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇殺人事件」。
十ヵ月後、事件を担当した精神科医・御前崎教授の自宅が爆破され、その跡からは粉砕・炭化した死体が出てきた。
そしてあの犯行声明文が見つかる。
カエル男の報復に、渡瀬&古手川コンビもふたたび動き出す。
さらにカエル男の保護司だった有働さゆりもアクションを起こ . . . 本文を読む
「クリスマスを探偵と」 文 伊坂幸太郎/絵 マヌエーレ・フィオール 河出書房新社
探偵のカールはある男を尾行して、クリスマスイブの街を歩いていた。
その男が入った大きな屋敷が見えるこうえん公園のベンチに座る。
そのベンチには一人の男が本を読みながら座っていた。
挨拶の声を掛けたのがきっかけで、その男との会話が始まる。
男はカールを直ぐに探偵と見抜き、「クリスマスの夜を探偵と過ごすなん . . . 本文を読む
「いけない」 道尾秀介 文藝春秋
4編からなる連作短編集。
第1章 弓投げの崖を見てはいけない
蝦蟇倉東トンネルで起こった交通事故。
警察は事故を誘発して逃げた人物を追っていた。
その中には、被害者安見邦夫の妻弓子と大学時代に知り合いの刑事がいた。
第2章 その話を聞かせてはいけない
中国から両親と白沢市に引っ越して来た少年は馬珂(マーカー)は名前から苛められ、1人ぼっちで寂しい思 . . . 本文を読む
「アルファベット・ハウス」 ユッシ・エーズラ・オールスン ハヤカワポケットミステリーブック
ALFABETHUSET 鈴木恵・訳
1944年1月。
ドイツの航空機工場の爆撃に向かうアメリカ空軍に2人のイギリス空軍のパイロットが加わっていた。
ブライアン・ヤングとジェイムズ・ティーズデイルで2人は幼馴染。
2人の任務は攻撃中に編隊から離れ、情 . . . 本文を読む