しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「さよならの儀式」  宮部みゆき

2020年03月30日 | 読書
「さよならの儀式」  宮部みゆき  河出書房新社     8編からなるSF短編集。 「母の法律」 『マザー法』は虐待する親と子どもを同時に救う法律。 その時の記憶を消して、新たに生まれ変われる道が示される。 咲子ママと憲一パパは3人の子ども翔、一美、二葉を引き取って育てて来た。 二葉が16歳の時、咲子ママは病没し、家族関係は解体され、未成年の一美と二葉は〈グランドホーム〉も戻された。 そんな時 . . . 本文を読む
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「屍者の帝国」  伊藤計劃×円城塔 

2020年03月28日 | 読書
「屍者の帝国」  伊藤計劃×円城塔   河出文庫    屍者復活の技術が全欧に普及した十九世紀末、医学生ワトソンは大英帝国の諜報員となり、アフガニスタンに潜入し、その奥地で彼を待ち受けていた屍者の国の王カラマーゾフと邂逅。 王より渾身の依頼を受け、「ヴィクターの手記」と最初の屍者ザ・ワンを追い求めて世界を駆ける― 意識とは何か?魂とは何か? 話題のエンターテインメント超大作。     <文庫本カ . . . 本文を読む
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「虐殺器官」 伊藤計劃 

2020年03月26日 | 読書
「虐殺器官」 伊藤計劃   ハヤカワ文庫JA      9・11以降の、“テロとの戦い"は転機を迎えていた。 先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。 米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう…… 彼の目的とはいったいなにか? 大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官" . . . 本文を読む
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「死の泉」 皆川博子 

2020年03月25日 | 読書
「死の泉」 皆川博子   早川書房     『「死の泉」 Der Spiralig Burgruine  ギュンター・フォン・フュルステンベルク  野上晶・訳』 主人公マルガレーテの恋人だった ギュンター・フォン・フュルステンベルクか書いた小説、と思われる。 最後には訳者、野上晶のあとがきがある。 1943年、ドイツ、ミュンヘンの近くにあるシュタインヘリン村にある産院レーベンスボルン(命の泉) . . . 本文を読む
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「夜が来ると」 フィオナ・マクファーレン

2020年03月23日 | 読書
「夜が来ると」 フィオナ・マクファーレン  早川書房     THE NIGHT GUEST       北田絵里子・訳 オーストラリアのシドニーの郊外、サウス・コートの海辺の家。 75歳のルース・フィールドは5年前に夫を亡くし、1人で暮らしていた。 2人の息子、ジェフリーとフィリップは家庭と仕事を持ち、離れてた所にいた。 ある朝、4時に目を覚ますと、家の中に“トラ”が居ると感じる。 トラは鋭い . . . 本文を読む
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「刺青の殺人者」  アンドレアス・グルーバー 

2020年03月18日 | 読書
「刺青の殺人者」  アンドレアス・グルーバー   創元推理文庫    RACHEHERBEST        酒寄進一・訳 全身の骨が折られ、血が抜かれた若い女性の遺体が、ライプツィヒの貯水池で見つかった。 娘の遺体を確認にベルリンからやってきた母ミカエラは、自分一人でも娘が殺された理由をつきとめ、姉と一緒に家出したまま行方不明のもうひとりの娘を捜し出そうと堅く心に決めていた。 事件を担当する上 . . . 本文を読む
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「地下道の少女」  アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム 

2020年03月16日 | 読書
「地下道の少女」  アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム     ハヤカワ・ミステリ文庫      FLICKAN UNDER GATAN     ヘレンハルメ美穂・訳 強い寒波に震える真冬のストックホルム。 バスに乗せられた外国人の子ども43人が、警察本部の近くで置き去りにされる事件が発生した。 さらに病院の地下通路では、顔の肉を何カ所も抉られた女性の死体が発見された。 グレーンス警 . . . 本文を読む
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「ボックス21」 アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム

2020年03月15日 | 読書
「ボックス21」  アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム  ハヤカワ・ミステリ文庫    BOX21    ヘレンハルメ美穂・訳 リトアニア人娼婦のリディアは売春斡旋業者から激しい暴行を受け病院へと搬送された。 意識を取り戻した彼女はある行動に出る。 医師を人質に取り、地階の遺体安置所に立てこもったのだ。 同院内で薬物依存患者の殺人事件を捜査していたグレーンス警部は、現場で指揮を執るこ . . . 本文を読む
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「昨日がなければ明日もない」  宮部みゆき

2020年03月13日 | 読書
「昨日がなければ明日もない」  宮部みゆき  文藝春秋   杉村三郎シリーズの3編からなる連作短編集。 「絶対零度」 杉村探偵事務所の10人目の依頼人は、筥崎静子と言う品の良いご婦人だった。 結婚した27歳の娘の優美が自殺未遂をして入院しているが、1か月以上会えないでいると言う。 夫の佐々知貴が、自殺の原因は静子との関係性に問題があるからで、絶縁も考えていると。 静子にはその理由が全く分からず . . . 本文を読む
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