しましましっぽ

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「虐殺器官」 伊藤計劃 

2020年03月26日 | 読書
「虐殺器官」 伊藤計劃   ハヤカワ文庫JA     

9・11以降の、“テロとの戦い"は転機を迎えていた。
先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。
米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう……
彼の目的とはいったいなにか?
大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官"とは?
      <文庫本裏カバーより> 





近未来の物語。
何かが起こるのに「風が吹けば桶屋が儲かる」と言うのがある。
そんなキーワードを見つけて、虐殺を起こすという話。
AIが人のパターンや行動を分析して、まったく関係ないような事が結びつく事をテレビでしていた。
だから、これは本当にあり得る話なのだ。
と言うか、昔から人が何かを起こすのには言葉があると思う。
カリスマ的な人物が演説をして民衆が盛り上がれば早い。
こちらは気が付かれないように、静かに進行して行く方法を取る。
虐殺を起こす理由も愛からと、まるで真逆のことを言うが、これは自分を中心に世界が回っている人の思考。
リアルな戦争・殺戮場面が、淡々と語られるのは、主人公が、そのようにカウンセリングを受けて、淡々と参加しているから。
説明的な事も多く、読み進むのに時間が掛る。
割と堂々巡りしている気もするが。
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