ChatGPTに代表される対話型人工知能(ここでは以下まとめてChatGPTと呼びます)は最先端の技術ですが、実はシニアにこそ適した技術だと私は考えています。
ここではなぜChatGDPがシニアに適した技術なのか?を考えてみましょう。
まず最大のポイントは「入力が自然言語でできるので簡単」ということです。ChatGDPに回答を求める質問やアウトプットを求める依頼は日本語や英語など自然言語で書きます。もちろん少し複雑や表形式やその元データになるCSVフォーマットでの出力を求める場合などは多少パターン化した書き方に慣れる必要がありますが、SQLなどデータ処理言語を学ぶよりはるかに簡単です。
例えるならChatGTPは自動運転車でITはオートマチック車、それ以前のアナログ処理はマニュアル車でしょう。
レベル5の自動運転車になるとドライバーレスで車を動かすことができます。つまり乗る人は「どこそこに行ってくれ」とニーズを告げるだけで良い訳ですから、高齢者でも運転することが可能なはずです。
ただ現時点ではまだ自動運転車はレベル5には達していませんから、時々人がコントロールする必要があります。
ChatGTPも現在はこのような段階だと思います。つまりもっともらしい回答を出しても、元のデータの精度が低いため誤っている場合があります。つまりまだまだ人が回答の正当性を検証する必要が多いと思います。
どのような回答は正解の可能性が高く、どのような回答は正解の可能性が低いかという判断は、判断する人の知識の豊富さ、常識、健全な猜疑心などにかかっています。
私はこのような判断力については人生経験が豊富なシニアの人の方が若い人より豊富なのではないか?と考えています。
ChatGTPが雇用を奪うことを恐れるよりも、ChatGTPを活用して「人でしかできない分野」に人材を投入することを考えるべきでしょう。その一つの分野がChatGTPのアウトプットの正当性を検証し、精度を高めていく作業とすればシニアの人の活躍の場もありそうだと私は考えています。