金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

景気と金利の見通し、エコノミストたちは若干弱気にシフト

2023年04月16日 | 投資
 WSJにEconomists turn more pessimistic on inflationという記事が出ていた。
 インフレや金利、今後の景気についてエコノミストたちの意見を調査したまとめが載っていた。
 調査によると今年年末のインフレ率は平均3.53%と予想される。これは1月時点の調査3.1%より上昇している。ちなみに3月のインフレ率は5%だった。政策金利については足元の中央値は4.9%になっているが、6月末には5.125%に達する予想される。これは5月か6月に0.25%の政策金利の引き上げが予想されるからだ。
 連銀が年内に政策金利を引き下げると予想するエコノミストは1月時点の調査では半数いたが、今回の調査では39%に減少した。
 経済がリセッションに陥る可能性については61%のエコノミストが可能性があると回答している。この割合は1月時点の調査と変わっていない。
 ただし景気の収縮は第3四半期に始まると予想された。1月時点での調査では第2四半期に収縮が始まると予想されていたので四半期遅れたことになる。
なおリセッションになっても、景気収縮の度合いは小さく景気後退期も短いと予想するエコノミストが多い。
 連銀が連続的に政策金利を引き上げ、そして2つの銀行の破綻により銀行の貸出にブレーキがかかり始めているにも関わらず、経済は極めて弾力的でインフレも頑強である。
 その理由は何だろうか?
 私はその理由の一つとして、旅行、外食などレジャー支出が堅調なこととブランド品などへの裁量的支出が予想を上回っていることにあると考えている。
 たとえばエルメスの第1四半期の売上高はアナリスト予想の13%を上回る23%の増収だった。
 ブランド品の売り上げ増は中国人富裕層による部分が多いだろうが、世間にはコロナで抑圧されてきた旅行などに出かけようという人が多くそれが消費を支えているようだ。
 なお半年先を読むといわれる株式市場だが今年に入って堅調に推移している。特にアップル、マイクロソフトといった時価総額が大きい優良株が堅調だ。株式相場は今のところ今年後半の景気後退リスクを軽く見ているようだと私は判断している。その判断が正しいかどうかは別として。

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3月の米国消費者物価、コアインフレ率が高く連銀は5月に利上げか?

2023年04月13日 | 投資
 昨日(4月12日)発表された米国3月のCPIは前月比0.1%上昇、年間ベースでは5%上昇と過去約2年の間では最も上昇率が低くなった。
 しかし連銀が注目しているエネルギー・生鮮食料品を除いたコアインフレ率は年間ベースで5.6%と高く、連銀は5月のFOMCで0.25%の政策金利引き上げを行う可能性が高そうだ。
 昨日労働省がインフレデータを発表した後株価は上昇した。しかし午後に先月のFOMCの議事録が公開されると連銀が5月に利上げする可能性が高いと市場参加者は判断し、株式相場は下落した。
 FOMCメンバーの大方の考えは、労働市場と消費を冷やさない限りインフレを連銀がターゲットする2%まで抑え込むことは難しいということだった。
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強風の中のラッキーな八甲田山春スキー

2023年04月12日 | 
4月9日~10日と八甲田山に山スキーに出かけました。前日の8日(土)は青森駅前のホテルに泊まり、朝8時のJRバスで八甲田山麓・城ヶ倉温泉に入りました。ところがこの日の午前中は雪。さらに風が強くロープウエイは運休です。スキー場でランチを食べて、リフト(一本だけ)に乗ってゲレンデを滑りながら天候の回復を待っていると午後2時過ぎになってロープウエイが動き始めました。ついていました。写真はその時の山頂駅から撮った写真です。
山頂駅から山麓駅に滑り込むコースはダイレクトコースとフォレストコースの2本があるのですが、フォレストコースは閉鎖中なのでダイレクトコースを滑りました。上部はやや傾斜がきつく、雪も新雪と滑り荒らされた固い斜面がミックスしてあまり快適ではありませんでした。それでも文句をいう理由はありません。ロープウエイが動いたことに感謝です。
 さて翌日。この日はロープウエイに2回乗ってフォレストコースを滑ってから酸ヶ湯までスキーツアーをする予定だったのですが、強風のためロープウエイは朝の2便で中止になりました。我々は2便目に乗ることができたので酸ヶ湯に向かうことができました。ラッキーという他ありません。
写真は八甲田連峰で一番高い八甲田大岳です。
千人風呂で有名な酸ヶ湯温泉。硫黄のにおいのする酸性の温泉です。
写真はYAMAPで記録した滑降ルート。宮様ルートは夏道よりもかなり東側つまり八甲田大岳寄りを滑り、歩いたり登ったりする労力を極力抑えたコースということができます。八甲田山のツアールートの中ではノーマルスキーで滑ることができる入門コースです。







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北上の桜の名所展勝地、満開から散り初めでした

2023年04月12日 | 旅行記
 昨日八甲田山春スキーの帰りに東北新幹線北上駅で下車し、20分ほど歩いて展勝地に桜見物に出かけました。
 展勝地は東北三大桜名所の一つでホームページによると4月9日から30日まで「さくらまつり」を行っているということです。
北上川の畔にでると川の上に張られたワイヤーに鯉のぼりが泳いでいました。
その先(上流)の珊瑚橋を渡り北上川の左岸を歩きます。橋から下流に桜並木が続いています。

北上川をはさんで残雪を抱いた山が見えました。焼石岳と駒ケ岳でしょう。その右側にスキー場が見えました。夏油高原スキー場ですね。
さくらまつりの会場は岸辺を離れ陣ケ丘の方へ続いていますが、時間の都合でこの辺りで引き返しました。
 桜の鑑賞はただ桜の花を眺めるだけではなく、川の流れや雪を抱いた山々の景色が重要ですね。川の流れは陽春の歓喜に満ち、峰の残雪もまた冬の終わりと春の訪れを語っています。
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朝ドラ「らんまん」命の連鎖、良かったです

2023年04月07日 | テレビ番組
 NHKの朝ドラは番組次第で見たり見なかったりですが、今回の「らんまん」は見ています。基本的にモデルがはっきりしているドラマを見ていると思います。事実は小説より奇なりですからね。
 今日(4月7日)は万太郎(実在人物は牧野富太郎)の母ヒサが若くして亡くなる場面。万太郎は母の好きな花を探して神社の裏山に入り遭難しそうになりながら花を見つけます。だがその花は母が好きだった花(バイカオウレン)ではありませんでした。春になって万太郎はバイカオウレンが沢山咲いているところに出会います。しかし万太郎はその花の名前を知りませんでした。
 彼は花を名前を知りたいと思います。それが植物学者牧野富太郎の出発点だったとドラマは告げています。
 人の命に限りがあるように一つ一つの草花の命にも限りがあります。1年で命を終えるものも数年にわたって花を繰り返して咲かせる草もあります。一つ一つの草の命は長くはありません。しかし毎年毎年同じ場所に繰り返し咲く花を見ていると命は長く続いているのではないか?と思います。
 それが新しい種が芽吹くことで命の再生が行われるのか、あるいは球根や地下茎のようなもので命が引き継がれていくのかは分かりませんが、花たちの遺伝子はバトンタッチされていくのです。
 人間が残すものは肉体としての子孫だけではないでしょう。その人が懐いていた思いもまた子どもたちに引き継がれていくのだと思います。
 万太郎の母が愛した花への思いは生涯花を研究した万太郎(牧野富太郎)に引き継がれていったのです。
写真はバイカオウレン



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