もう少しでブッシュ大統領の任期が切れるが、彼の次期大統領への最大の置き土産は巨額の赤字だとニューヨーク・タイムズは報じている。
米国の財政赤字は2007年度が1,620億ドル、2008年度は3,890億ドルの予想、2009年度には更に赤字は書く出して4,820億ドルになる見込みだ。(米国の国家会計年度は9月スタート)
4,820億ドルという赤字は絶対額では史上最高の赤字になる。たいGDPでは約3.3%で、GDP対比では1983年の6%の赤字などと較べるとまだましだ。しかしこの赤字予想はイラク・アフガンの軍事費や景気浮揚対策コストをフルに反映していない。また今話題になっている政府によるファニーメイ・フレディマックの事実上限度のない救済コストも予想の中に含まれていない。(下院予算事務局は向こう2年間で250億ドルの財政赤字要因になる可能性があるとしている)
ブッシュが2001年に大統領に就任した時は財政は黒字だった。将来彼の8年間は出口の見えないイラク・アフガン紛争、住宅市場の崩壊、オイルと穀物の暴騰と巨額の財政赤字で特徴付けられるだろう。
これだけ赤字が大きくなると、次の大統領にマケインがなるにしろオバマがなるにしろ、財政の制約が大きくて新しい政策が制約を受ける。しかし金があると兎角アメリカは戦争をしたがる傾向があるから、金がない方が良いのかもしれない。
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