金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

Take a toll (イディオム・シリーズ)

2008年07月29日 | 英語

Tollとは「通行料」「犠牲者数」などの意味がある。Take a tollで「損失をもたらす。悪影響を及ぼす」という意味だ。ニューヨークタイムズ(NT)に次のような文章が出ていた。Fuel subsidies overseas take a toll on U.S. 「海外の燃料助成金は米国に損失をもたらす」という意味だ。

アジアの発展途上国はインフレの進行と抗議デモを恐れて、燃料に助成金を出して原油価格の高騰を緩和しようとしている。石油会社のBPによると世界の石油消費が増えている国の96%は助成金を出している国である。助成金を出さない国では、ユーザーは自助努力でオイルの消費量を減らそうとするが、助成金が出ているとこの「市場の規律」が働かないというのがNTの主張だ。

政府が補助金を出しているのは、ガソリンや軽油だけではない。アジアの発展途上国ではケロシンにも補助金を出している。ケロシンはアジアでは調理用燃料として使われるが、ジェット燃料と同じ成分だ。インドでは助成金のおかげでアメリカでガロン当たり5ドルするケロシンが97セントで買うことができる。インドの経済成長のおかげでケロシンの利用が増え、その結果ジェット燃料の価格が上がっている。

なおニューヨークタイムズはアジア諸国の燃料助成金だけが燃料価格上昇の犯人だと言っている訳ではない。アジアの経済成長や米国とイランの緊張など色々な要素の一つであると主張しているのだ。

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